オフィスのゴミ箱をメディア化し、機密処理業務のコストを無料に!「TAAS株式会社」~調達後の動向~
「オフィスのゴミ箱をデジタルメディア化し、企業の機密処理業務に要するコストを無料に!」
このような画期的なビジネスを手掛け、多くのFUNDINNOの投資家の方から支持を集めたのがTAAS株式会社。
今回の『社長インタビュー』は、同社大越代表にご登場いただきました。
同社が得た資金調達金額82,900,000円は今も尚、メディアから「株式型クラウドファンディング史上最高額の調達金額」として紹介されるなどベンチャービジネスが活況を見せる中でも大きなインパクトを残しました。
同社のビジネスモデルはKDDI∞ラボから採択を受けるなど、その革新性は衆目の一致するところ。
そんな同社の大越代表に資金調達後の活動状況、今後の構想などのお話を伺っています。

心強い、500名超の投資家からの支援
―― FUNDINNOでの資金調達は非常に大きなインパクトがあったと思います。その後の事業活動はいかがですか?
大越
「おかげさまで、500名を超える投資家の方々にご支援いただき大変心強かったです。 そしてまた、従来以上に責任を感じながら日々の業務に臨んでいます。
事業に関しましては、計画通りに推移しています。機密文書回収ボックスを従来のアナログ版「e-Pod」から「e-Pod Digital」へ完全移行するのですが、そのための中国企業との生産交渉はほぼ目途がつきました。
初期ロットは一括大量ではなく、あくまで小ロットでの納品をメーカー側に納得してもらっています。
2月中に先ず、100台入荷される予定で、その後ビジネスの動きをみながらではありますが200台を調整分として考えています。」
―― 「e-Pod Digital」を企業に無料で設置し備え付けのデジタルサイネージに広告配信を行なうのが貴社のビジネスモデルですが、「e-Pod Digital」への企業ニーズはいかがですか?
大越
「非常によいです。4月に入荷する100台もアナログ盤から移行する50社を含め納品先は既に決まっています。
やはり、『無料』・『排出したゴミを有効活用できる』という2点は、とりわけ上場企業には訴求力があると営業を通じて感じます。」
―― 回収した機密文書を溶解するのですよね。その仕組みも変わっていないのですか。
大越
「はい。変わっていません。提携先の産業廃棄工場に回収した機密文書を溶解してもらいメモパッドなど活用できるアイテムへと還元して頂いた後、企業様にお戻しいたします。
元々、産業廃棄物系の企業様との協調を第一に考えていましたのでそこは崩れていません。
それどころかFUNDINNO公開後、廃棄工場の利用の申し出を多々受けるようになりました。 ありがたい話です。」
KDDIなどが広告主へ。2019年4月広告配信サービススタート。
―― では、貴社の収益源となるデジタルサイネージの広告枠に関してはいかがでしょうか。進捗をお教えください。
大越
「こちらの方は広告枠を55枠設けまして4月から本格配信を予定しています。 そのため、年明けから導入企業300社の募集を掛けました。
広告代理店の力を借りてではありますが反応も良く、KDDI様をはじめとする大企業から続々と受注をいただいています。」
―― クライアントにとっての魅力は、やはりビジネスパーソンにダイレクトにリーチできるところでしょうか。
大越
「その通りです。現在の広告でBtoBtoC、いわゆる職域マーケットで有効となる広告媒体がないんですね。
なので、企業もターゲティングの不確実性を承知でタクシーや電車内に仕方なく広告予算を使っている、そんな状況があります。
弊社の「e-Pod Digital」の使用者は100%ビジネスパーソンです。
従業員の誰かがなんとなく文書を回収ボックスに入れる行為の中で必ず、広告に目が行くと思うんです。
こうした職域内従業員行動が見通せるという意味で弊社のデジタルサイネージの広告枠は価値が高いと思います。
従それをクライアントサイドにも認めていただけているので、少々野心的な価格設定でも受け入れてくださっているのだと思います。」
―― それだけでなく、1社に複数台設置される可能性もありますよね。
大越
「おっしゃる通りです。人事・総務はもちろん、経理や営業などの各セクション別、そして本社以外の支店や店舗などにも大企業は「e-Pod Digital」を置きたくなると思います。何しろ無料なのですから。
「e-Pod Digital」の設置数が増加すればするほど職域の広告媒体としての価値は向上していきます。
弊弊社の最初のターゲットは、このサイクルをいち早く作ることです。」
手堅くリターンを生み出す。
―― 今年の目標はどのあたりに置いていますか。
大越
「手堅い事業運営でリターンを生み出すことです。
これまでシナリオ通りに事業は推移していますが、今年は、広告配信が始まりますので数字にしていかなければなりません。
それから、「手堅く」と申しましたのは資金の使い方に関してです。
弊社の資金の使途は主に「e-Pod Digital」の筐体開発とデジタル広告配信のための通信プラットフォームシステムの開発なのですが、とりわけ、筐体開発に関しては広告枠の導入状況をしかと見極めながらアクセルの踏み方の意思決定をしていきたいと思います。
そして将来的なことも考えて委託先の中国企業とのリレーション構築を確固たるものにしたいです。」
―― 最後に、FUNDINNOの投資家の方々にメッセージをお願いします。
大越
「冒頭にも申し上げましたが、多くのサポーターができたようで大変心強く感じています。
弊社ビジネスは、企業の機密文書の回収方法をアナログ版「e-Pod」から「e-Pod Digital」へ大きく舵を切った時から、一気にスケールアップし景色が変わりました。
FUNDINNOでの調達金額はその証左だったのだと思います。スタッフ間での何気ない会話から結果としてBtoBtoCの広告モデルを創出することができました。
投資家の方だけではなくビジネスパートナー、クライアントとなる大企業からも弊社ビジネスは魅力を感じて頂いています。
これからも、小さな工夫を重ねて事業モデルのアップデートをおこなってまいります。事業活動はIR通信でしかと報告させていただきますので、何卒、今後もご支援をお願いいたします。
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