金融

日本クラウドキャピタル、未公開株取引の「場」を開設

 フィンテックベンチャーの日本クラウドキャピタル(JCC、東京都品川区)は、同社の株式投資型クラウドファンディング(CF)で資金調達したベンチャー企業の未公開株取引のためのプラットフォーム(場)を開設する。金融商品取引法(金商法)に定められた有価証券売買に必要な第一種金融商品取引業の登録などの法的手続きを経て、早ければ年内にもサービスを始める。

 JCCはプラットフォームの開設に先立ち、事業計画書の作成や株主管理などの成長支援サービス「ファンドア」を10月にも始める。さらに未公開企業の情報開示に関する独自の基準を設け、その基準をクリアした企業の未公開株を相対で売買できるようにする。

 株式上場企業には会社法や金商法、証券取引所の規定などで情報開示に関するルールが決められているのに対し、未公開企業にはそうしたルールがない。ベンチャー企業を支援する目的でそうした企業の未公開株を取得するにしても、判断材料となる情報の客観性が担保されていないなどの課題がある。

 JCCの柴原祐喜最高経営責任者(CEO)は、「新たなサービスを通じて、少しでも多くのベンチャー企業にリスクマネーが供給できる環境を整えたい」と話している。未公開株の売買の場としては、かつて日本証券業協会のグリーンシート市場があったが2018年3月に廃止されている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus