新株予約権とは?

新株予約権の特徴

新株予約権は、発行会社に対して行使することにより当該発行会社の株式の交付を受けることができる権利をいい、一般に、あらかじめ決められた期間(権利行使期間)内にその権利を行使することにより、その会社の株式を一定の価額(転換価額)で取得することができます。

※ 新株予約権は株式を取得する権利で、株式ではありません。株主総会には出席できず、配当金は支払われません。

FUNDINNO型新株予約権の特徴とリスク、投資のプロセス

STEP1 投資

本新株予約権は、非上場のスタートアップ企業等が発行する店頭有価証券で、株式ではありません。

本新株予約権では、 STEP2の次回株式資金調達時に、転換価額とそれにより将来受け取ることができる株式数(交付株式数)が決定します。

本新株予約権の権利行使期間は7年です。なお、権利行使を行えるのは、投資先企業においてIPO、M&A、解散が発生しないで、本新株予約権の権利行使期間の7年の最終行使期限日の1カ月前に至った場合になります。

※ 本新株予約権には譲渡制限が付与されているため、第三者へ譲渡を行う場合は、投資先企業の承認を得る必要があります。

STEP 2 次回株式資金調達(株式数決定)

本新株予約権による資金調達以降、投資先企業が株式発行による1億円以上の資金調達を初めて実施する際に、その時点の企業価値を考慮した転換価額、交付株式数が決定します。

※ STEP2がなくSTEP3に進むこともあり、この場合、発行時に算定した評価上限額に基づき転換価額及び交付株式数が決定します。

STEP 3 将来の4つのシナリオの実現(株式の交付又は金銭の受領)

将来、投資先企業に4つのシナリオ(IPO、M&A、解散、存続)が実現したときに、株式が交付され、又は金銭を受け取ることができます。

※ 投資先企業が破産手続開始の決定を受けるなどシナリオが実現しない場合や、その企業の財務状況によっては、株式が交付されず、金銭が支払われないこともあります。

STEP1 投資

1. 適合性の審査

お客様の投資経験、投資資金の性格、資産状況等が取引開始基準に適合するかどうか確認させていただき、次の「2.理解度確認」に進んでいただきます。

※当該基準に適合しないお客様は、本新株予約権に投資することができません。なお、取引開始基準は、「株式投資型クラウドファンディング業務に関する取扱要領」第5条3項2号に記載されています。

2. 理解度確認

本新株予約権の内容、リスク、取引の仕組みを理解されているかどうかを確認させていただきます。

※ 確認が終わるまで投資を行うことはできません。

3. 投資

理解度確認の終了後に、本新株予約権への投資を行うことが可能となります。

STEP2 次回株式資金調達(株式数決定)

1. タイミング

本新株予約権による資金調達以降、投資先企業が株式発行による1億円以上の資金調達を初めて実施する際(次回株式資金調達)に、その時点の企業価値を考慮した転換価額、交付株式数が決定します。

2. 交付株式数

交付株式数は、以下の式により計算します。

3. 転換価額

転換価額は、以下のうち低い方の価額となります。

(※) 完全希釈化後株式数は、発行済みの株式数だけではなく、今後の株式に転換される可能性のある新株予約権、新株予約権付社債、その他株式を取得できる権利(ただし、本新株予約権を除く。)などが行使された場合に発行される株式数を含めた株式数をいいます。

株式の分割、株式の併合又は株式無償割当が行われた場合、次に定める算式により転換価額を調整します。

(*1) 分割の比率
株式分割後の発行済普通株式総数を株式分割前の発行済普通株式総数で除した比率をいいます。
(*2) 併合の比率
株式併合後の発行済普通株式総数を株式併合前の発行済普通株式総数で除した比率をいいます。
(*3) 株式無償割当の場合
株式無償割当てをする場合は、株式の分割に準じて転換価額を調整します。この場合において、「分割の比率」は「無償割当て後の発行済普通株式総数(但し、その時点で投資先企業が保有する普通株式を除く。)を無償割当て前の発行済普通株式総数(但し、その時点で投資先企業が保有する普通株式を除く。)で除した比率」と読み替えて適用します。

【具体例】

A社は、次回株式資金調達で1株あたり250円で株式を発行しました。
A社の転換価額の算定に用いる本新株予約権の発行時に算定した評価上限額は7億円で、完全希釈化後株式数は4,000,000株でした。 転換価額を算定した結果、以下のとおり評価上限額を用いた価額が低いため、転換価額は、175円となります。 お客様の投資額が35万円の場合、将来、2,000株(投資額35万円 ÷ 転換価額175円)が交付されることになります。

STEP3 将来の4つのシナリオの実現(株式の交付or金銭の受領)

投資先企業の以下の将来の4つのシナリオに応じて株式の交付や金銭の受領が決定します。

投資先企業が破産手続開始の決定を受けるなど4つのシナリオが実現しない場合があります。

クリックするとそれぞれのシナリオの内容を確認できます。

取引所で株式売却

残余財産の分配

株式売却困難

シナリオ1. 新規株式公開(IPO)

投資先企業が本新株予約権を取得し、お客様は株式の交付を受けることとなります。

シナリオ1. 新規株式公開(IPO)

取引所で株式売却

残余財産の分配

株式売却困難

シナリオ2. M&A

M&A(株式の譲渡、組織再編及び資産の全部の譲渡)の手続きが円滑に進むように、本新株予約権は以下のようにデザインされています。

1. 株式の譲渡

① 投資時に将来のM&A時に本新株予約権を譲渡することを事前に同意

お客様には、投資時に「投資先企業が株式の譲渡によりM&Aを決定した場合、本新株予約権を一定の金銭対価で、M&A先に売却すること」に同意していただきます。

② M&A時にお客様がM&A先へ本新株予約権を譲渡

投資先企業が、株式の譲渡によりM&Aを決定した場合、上記①に従い、お客様はM&A先に本新株予約権を譲渡し、M&A先より一定の金銭を受け取ります。

③ M&A時に投資先企業がお客様の本新株予約権を取得

お客様がM&A先との本新株予約権の売却手続きを失念された場合など、本新株予約権が残ってしまい、M&Aが成立しない場合があります。このような事態を回避するため、投資先企業が残っている本新株予約権を全て一定の金銭で取得する設計となっています。

④ 金銭対価

お客様に支払われる金銭は、原則、以下のいずれか高い金額になります。
 a. 本新株予約権の払込額(投資元本額)
 b. M&A時の株式1株あたり取引価格(*1)に将来受け取ることができる株式数(交付株式数)を乗じた金額

(*1) 投資先企業の株主持分の評価額を取引実行日の直前における完全希釈化後株式数で除した額

※ 次のような場合には、投資額の一部しか支払われず、また金銭が支払われないこともあります。
 a .M&A先による投資先企業の買収額が不足する場合
 b.みなし清算条項が付された優先株式があり、当該優先株式に対して優先的に買収金額が分配され、買収額が不足する場合
(みなし清算条項は、投資先企業に M&A が生じた場合に、投資先企業を清算したものとみなして、買収額を優先的に分配を行う旨を定めた条項をいいます)

2. 組織再編

1.支配権が移転する組織再編(投資先企業が消滅する合併の場合を除く)

① 組織再編時に投資先企業がお客様の本新株予約権を取得

支配権が移転する組織再編が生じた場合には、組織再編効力発生日に、投資先企業がお客様の本新株予約権を取得し、お客様は一定の金銭を受け取ります。

② 金銭対価

お客様に支払われる金銭は、「1.株式の譲渡」と同様に算定されます。

2.支配権が移転する組織再編(投資先企業が消滅する合併の場合)

① 合併契約にお客様に一定の金銭を交付する旨が規定され、存続会社からお客様に金銭が交付

投資先企業が消滅する合併の場合は、合併契約にお客様に一定の金銭を交付する旨が規定され、存続会社からお客様に金銭が交付される仕組みになっています。

② 合併契約にお客様に一定の金銭を交付する旨が規定されない場合、投資先企業が、お客様の本新株予約権を取得

ただし、合併契約に上記の内容の規定がない場合には、上記1.と同様に、投資先企業がお客様の本新株予約権を取得し、お客様に一定の金銭が交付されます。

③ 金銭対価

お客様に支払われる金銭は、「1.株式の譲渡」と同様に算定されます。

3. 資産の全部の譲渡

① 投資先企業がお客様の本新株予約権を取得

資産の全部の譲渡が行われた場合には、投資先企業は取引直後の月次残高試算表に対して監査法人又は公認会計士に四半期レビューに準ずる手続の実施及び報告書の提出を依頼します。そして、当該報告書の発行日の翌月末に、投資先企業がお客様の本新株予約権を取得し、お客様は一定の金銭を受け取ります。

② 金銭対価

お客様に支払われる金銭は、原則、以下のいずれか高い金額になります。
 a. 本新株予約権の払込額(投資元本額)
 b. 1株あたり純資産の額(*1)に将来受け取ることができる株式数(交付株式数)を乗じた金額
(*1)監査法人又は公認会計士の報告書の対象となっている月次残高試算表の純資産の額を取引実行日の直前における完全希釈化後株式数で除した額

※ 投資先企業の純資産の額が不足する場合、お客様に金銭が支払われなかったり、投資額の一部しか支払われません。

M&Aで損失が発生するケース

【具体例A社】

 お客様は投資先企業A社の本新株予約権に40万円を投資し、 A社は本新株予約権で総額4,000万円を調達しました。 次回株式資金調達に際して転換価額400円、将来受け取ることができる株式数(交付株式数)1,000株が決定しました。 その後、A社はM&Aを決定し、買収先はA社を2,300万円(株式1株あたり10円)で買収しました。 この場合、お客様の金銭対価は、40万円となり(以下のイ)とロ)のいずれか高い方)全てのお客様に金銭を支払うには、全てのお客様の総投資元本額(A社の本新株予約権での調達額4,000万円)が必要となります。

 イ) 本新株予約権の払込額(投資元本額): 40万円
 ロ) 買収時の1株あたりの取引価格に交付株式数を乗じた額 : 1万円 = 10円 × 1,000株

 しかし、A社の買収額2,300万円が全てのお客様の総投資元本額4,000万円を下回ったため、お客様には、 買収額2,300万円を全てのお客様の総投資元本額に占める各お客様の投資元本額の割合に応じて按分した額が支払われることとなり、以下のとおり、お客様には23万円が支払われ、17万円の損失が発生します。

 金銭対価:23万円 = (買収額 ×(投資元本額 ÷ 総投資元本額)= 2,300万円 ×(40万円 ÷ 4,000万円)
 損  失:▲17万円 = 金銭対価23万円 - 投資元本額40万円

M&Aで損失が発生するケース(優先株式がある場合)

【具体例 B社】

 お客様は投資先企業B社の本新株予約権に40万円を投資し、 B社は本新株予約権で総額4,000万円を調達しました。 その後、B社は、次回株式資金調達を行い優先株式で1億円を調達しましたが、当該優先株式には、買収額のうち1億円を優先的に分配を受ける「みなし清算条項(*1)」が付されていました。 当該次回株式資金調達において、転換価額400円が決定し、お客様が将来受け取ることができる株式数(交付株式数)1,000株が決定しました。 その後、B社はM&Aを決定し、買収先はB社を2,300万円(株式1株あたり10円)で買収しました。 この場合、お客様の金銭対価は、40万円となり(以下のイ)とロ)のいずれか高い方) 、全てのお客様に金銭を支払うには、全てのお客様の総投資元本額(B社の本新株予約権での調達額4,000万円)が必要となります。

 イ) 本新株予約権の払込額(投資元本額): 40万円
 ロ) 買収時の1株あたりの取引価格に交付株式数を乗じた額 : 1万円 = 10円 × 1,000株

 しかし、みなし清算条項により買収額の1億円までは優先株式の投資家へ優先的に分配されるため、買収額2,300万円全額が優先株式の投資家へ支払われました。この場合、お客様には金銭は支払われず、以下のとおり、 40万円の損失が発生します。

 損  失:▲40万円 = 金銭対価0円 - 投資元本額40万円

(*1)みなし清算条項は、投資先企業に M&A が生じた場合に、投資先企業を清算したものとみなして、買収額を優先的に分配を行う旨を定めた条項をいいます。

シナリオ2. M&A

取引所で株式売却

残余財産の分配

株式売却困難

シナリオ3. 解散の決定時

解散の手続きが円滑に進むように、本新株予約権は以下のようにデザインされています。

シナリオ3. 解散の決定時

取引所で株式売却

残余財産の分配

株式売却困難

シナリオ4. 存続

投資先企業において、①IPO②M&A③解散のいずれも発生しないで、本新株予約権の権利行使期間7年の最終行使期限日の1カ月前に至ったときは、当該日の翌日から最終行使期限日までの間、投資先企業からの通知に基づき新株予約権を行使し金銭を払い込むことにより、お客様は株式の交付を受けることができます。 ※ 払込額は、(投資額 ÷ 本新株予約権1個の発行価額10,000円) × 行使価額1円 で算出されます。

シナリオ4. 存続