弊社は、感染症の背後にある概念を変える可能性のある特許と技術を備えた研究開発系ベンチャー企業です。弊社代表の30年にわたる研究の成果として、マイコプラズマの診断システムを開発し、関連性のある免疫難病、特に希少疾患※の早期発見に活用できることを確認し、弊社で特許を取得しました。
免疫難病とは、発病の原因や治療方法が確立していない難病の中で免疫機能が異常をきたし発症するものであるのに対し、希少疾患は発症する患者数の少ない疾患を指す
マイコプラズマは体のさまざまな組織に侵入・増殖することができるため、風邪や肺炎の症状以外にも、リウマチ、心疾患など難病を含む重い症状の原因となります。日本の5大死因にも密接に関わる細菌ですが、慢性化すると感染の確認が極めて難しいという課題があります。
近年、新型コロナウイルス感染による後遺症として重視されている「慢性疲労症候群」は、マイコプラズマ感染によっても発症し得るため、原因の特定がしづらく、その結果、的確な治療がただちに開始されにくいといった現状があります。
こうした中、弊社は高精度※1の診断システム「MID Prism(ミッドプリズム)※2」を開発しました。現在はこのシステムを国内50か所以上のクリニックに研究用検査として活用いただいています。さらに、山口大学などとの共同研究を通じて、マイコプラズマ感染症(MID)のワクチン開発や疾患の治療に発展させる技術の研究を進めています。
1 従来の診断方法との比較実験による / ※2 「MID Prism」は、診断システムのコンセプトを表す言葉です。特定医薬品等の商品名ではありません。
また、世界的に認知度向上に注力する中で、JETRO(独立行政法人 日本貿易振興機構)の「新輸出大国コンソーシアム」や、東京都主催の海外進出支援プラットフォーム「X-HUB TOKYO」などに採択されています。
今後は、免疫難病かつ希少疾患である「慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)」を筆頭に、さまざまな希少疾患における治療ワクチン・予防ワクチンを開発していく予定です。さらに、幅広い疾患領域において製薬企業やアカデミアとの強固なパイプラインを構築することで、新規創薬・診断システムなどのコア技術の開発を進めていきたいと考えています。
将来的には、「MID」における創薬研究開発のリーディングカンパニーとして、感染症に強い社会づくりの実現を目指します。
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マイコプラズマは、"風邪症状"として長引く咳を引き起こすことがよく知られていますが、体のさまざまな組織に容易に侵入して増殖を繰り返し、感染した組織で炎症・破壊などの病変をもたらします。さらに、他の「ウイルス」と重複して感染した場合、マイコプラズマ感染症(MID)が重症化因子となることが生物学的にも知られています。
また、厚生労働省によると、2021年の日本の死因は、第1位「悪性新生物(がん)」に続き、第2位「心疾患」、第3位「老衰」、第4位「脳血管疾患」、第5位「肺炎」となっています※1。
がんの発生や悪化の一因としてもウイルスや細菌などの感染が挙げられるなど、マイコプラズマは老衰以外のこれら全ての死因に関わる細菌の一つであると弊社は考えています。特に、肺炎においては約5〜30%がマイコプラズマによるものとされています※2。
1 出典:厚生労働省『令和3年 人口動態統計月報年計(概数)の概況』 / ※2 出典:Frontiers | The Prevalence of Mycoplasma Pneumoniae Among Children in Beijing Before and During the COVID-19 Pandemic ほか2件の文献
しかし、マイコプラズマは自己増殖可能な微生物としては最小の細菌であるため※3、発見がしにくく、また、慢性化すると感染の確認が極めて難しいことから、医学的認知が遅れています。
3 出典:東京都感染症情報センター『マイコプラズマ肺炎の流行状況』
現在の診断方法としては、痰や咽頭のぬぐい液から検出するPCR法と、血液中の抗体量を測る方法の2種類があります。前者は当日に結果が出ますが検出感度が低く、後者は診断までに1週間以上かかるというデメリットがあります。
過去には数年に一度大きな流行が起こっていましたが、現在は感染者数としては落ち着いています※4。それは、適切に診断する方法が無いために発見されにくいことや、医師がそもそも「MID」の疑いを持たないと診断すら行われず、「マイコプラズマの感染者数」として現れないためだと弊社は考えています。
4 出典:国立感染症研究所ホームページ
新型コロナウイルスの感染者は、感染から1年半後の段階でも約4人に1人が記憶障害や嗅覚の異常、倦怠感、呼吸困難などの後遺症とみられる症状に苦しんでいるケースが明らかになっています※。
1 出典:国立研究開発法人 国立国際医療研究センター『新型コロナウイルス感染症の遷延症状出現と遷延リスク因子』
こうしたケースは世界でも深刻に受け止められており、新型コロナ感染症罹患者の約1割が「慢性疲労症候群」と呼ばれる難病に該当するという報道もされるようになっています。IOM(米国医学研究所)によると、米国では約80万~約250万人がこの症状に悩まされていると言われています※2。
2 出典:IOM『Beyond Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome(2015)』
この「慢性疲労症候群」は、CDC(米国疾病対策センター)のホームページによるとマイコプラズマ感染によっても罹患する可能性があると説明されています。しかし、現状の検査方法ではどのウイルスや細菌の感染によるものなのか区別がつきにくく、治療方法が定められていません。
他にも、「慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)」などの免疫難病や希少疾患と、慢性化した「MID」の症状はよく似ており、確かな治療へつなげるためにも的確な診断薬の必要性が非常に高まっていると考えています。
弊社は、長年の研究によりマイコプラズマの細胞膜表面に存在する抗原を特定し、その構造解析を行ったうえで同物質の人工合成に成功し、特許を取得しました。
この特許技術を、まずはマイコプラズマの高精度診断システム「MID Prism(ミッドプリズム)」として展開しました。このシステムでは症状が出始める前の潜伏感染の状態から感染の有無を判断できます。抗原の作製では、各ステップの結晶化条件を調整し、目的の物質の合成効率を確認しながら数種類のパーツを作ってそれを組み合わせるという難しく長いステップが必要でしたが、現在は大量生産への見通しが立っています。
また、研究用の検査として、全国50か所以上のクリニックや大手検査センターで診断システムを活用していただいています。現在は自費診療ですが、保険適用になることを目指し薬事承認の取得準備を進めています。診断がつかなかった患者さんが「MID」とわかれば既存の抗菌薬で治療ができるため、待っていた医師も多く、近く米国の有名クリニックとも提携の話を始める予定です。
この高精度な診断システムの開発によりマイコプラズマの関連を疑うレベルが上がり、医師の検査の選択肢が増えることを期待しています。そして、行政機関や多くの企業と連携を行い、全国の医師へ情報が届くことでマイコプラズマの診断が一般的に行われるよう、認知度向上へ努めていきます。
弊社は、すでに「MID Prism」が免疫難病の早期発見に活用できることを確認しています。神経系の炎症を起こす難病において、およそ3人に1人はマイコプラズマが関与していることが判明しており※、早期に検出・治療できれば重症化を防げる可能性があります。現在、検出後の治療については臨床試験の準備を進めています。
山口大学医学部附属病院との共同研究による疫学調査にて判明
弊社の最大の強みは、「MID」の創薬開発につながる基盤技術を保有している点だと自負しています。これは、弊社代表の30年に及ぶ研究成果によるもので、マイコプラズマの抗原を発見したことや、その構造を解明し、完全に同じ物質の化学合成に成功したことは非常に画期的であると考えています。
弊社は、国内大手製薬会社からも高い評価を得ています。今後、助成金の認可やVCからの資金調達ができれば、後述する「CIDP」の治療ワクチンの開発を進めることができます。その非臨床試験で有効性と安全性が確認できれば、国内大手製薬会社とのマイルストーン契約※を結べる予定です。この契約により、治療ワクチンの承認までの資金負担や開発リスクが軽減できるビジネスモデルが構築できると考えています。
マイルストーンを設定し、その達成度や到達状況に応じて支払いをする契約
また、弊社はマイコプラズマの物質特許とワクチン特許を日本、アメリカ、ヨーロッパ(ドイツ、フランス、イギリス、スイス)、韓国、中国において登録済みで、より強固な特許を取得していく予定です。
2022年6月時点(論文は共同発表も含む)
弊社はすでに、約20種類に及ぶ難病との関連を可視化するべく、「MID Prism」の薬事承認に向けて動き始めています。具体的には、倫理審査委員会にて研究の実施に関し必要な事項について、倫理的及び科学的な観点から調査審議された研究内容をもとに、マイコプラズマが「CIDP」の原因であることを検証する医師主導の臨床研究を進めていきます。
出典:飯島正博氏ほか: Modern Physician. 36(7); 720-724, 2016
そこでは、主に山口大学の脳神経内科の協力を得て「MID」を使用し、同大学が管理している貴重な検体から血液中のマイコプラズマの抗体を調べ、陽性者の判別と陽性者の症状を分析するなどの臨床データの集積を行っています。これにより、「CIDP」患者の約3人に1人がマイコプラズマ感染の陽性者であることが判明し、マイコプラズマと「CIDP」の関連を示す客観的なデータの取得に成功しました。
そして現在は、次の段階として、マイコプラズマが「CIDP」の原因であることを検証する介入試験(48週間の抗菌剤治療)のための手順を準備しています。介入試験では、希少疾患を対象にするため、山口大学のほかにも臨床試験の中核を担う病院との臨床試験を想定しています。これにより、免疫学的な検査を多角的に行い、有益かつ豊富なデータ収集に尽力していきます。
さらにその先の段階として、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認を得てから、第一相臨床試験での安全性の確認や第二相臨床試験での有効性の確認など、ワクチン開発に必要なプロセスを踏んでいきます。
今後は、臨床試験を通じてマイコプラズマ感染を原因とする希少疾患の治療ワクチン開発を目指していきます。
開発の第一段階としては、山口大学と準備を進めている「CIDP」にフォーカスし、この治療ワクチン開発を進めます。また、「CIDP」での臨床試験の目途がついた段階で、その他のさまざまな希少疾患の治療ワクチン開発を並行して進める計画です。
この希少疾患治療ワクチン開発の次の段階として、マイコプラズマ糖脂質抗原を活用した「MID」予防ワクチン開発も視野に入れています。マイコプラズマは肺炎だけでなく、多様な疾患の原因細菌であるため、この感染症の予防ワクチンの開発は必要性が極めて高いと考えています。
また、「MID」予防ワクチンのグローバルな市場規模としては、マイコプラズマと同じく肺炎の要因である肺炎球菌の予防ワクチンと同規模だと仮定し、年間約1兆円と想定しています※1。この予防ワクチンは、持病を抱えており「MID」の併発を避けたい方や、免疫力の弱い子どもなどに幅広く提供していきたいと考えています。
1 出典:弊社が専門のリサーチ会社に委託した調査結果より / ※2 出典:Grand View Research Inc.『マイコプラズマ検査市場規模、シェア、動向分析レポート予測2022-2030』 / ※3 出典:Report Ocean Co. Ltd.『GLOBAL VACCINES MARKET SIZE STUDY 2022-2028』 / ※4 出典:株式会社グローバルインフォメーション『オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の世界市場(2022年~2027年)』
弊社は、「MID」を柱に国際展開が期待できる創薬プラットフォームの構築を考えています。
マイコプラズマは多様な症状の原因になると考えており、そのことから「MID」をハブとし、基礎研究から臨床試験までを幅広い疾患領域において連携できると考えています。
例えば、「MID Prism」を活用した疫学調査や臨床研究により「MID」との因果関係が解明できた希少疾患については、弊社技術を活用したワクチン、抗体医薬品の開発が可能となります。治療法のない希少疾患の治療薬としてのパイプラインを設けることが可能となり、臨床の結果次第で、ワクチンなど次々と疾患ごとに製薬会社や診断薬企業との協業が期待できます。そのためには、今年7月に大阪で開催される国際マイコプラズマ学会のほか、世界各地で行われる学会で発表し、アプローチしていきます。
将来的には、政府・自治体とともに感染症対策としての感染症診断体制の確立や、海外の製薬企業などとの共同開発によるグローバルサプライチェーンの構築も視野に入れています。また、大学や研究機関との連携も進め、プログラム診断医療・遠隔診療などデジタル領域での共同開発も進めていきたいと考えています。このように、他の企業とも順次共同開発やマイルストーン契約を進めていくことで、自社の収益の拡大もはかっていきます。
そして、「MID」の創薬・研究開発のリーディングカンパニーとして、予防や未病医療の AI診断治療プログラムの事業開発など、感染症に強い社会づくりの実現に向けて尽力していきます。
下の表は現時点において今後の経営が事業計画通りに進展した場合のスケジュールです。そのため、今回の資金調達の成否、調達金額によって、スケジュールは変更となる場合がございますので、予めご了承ください。また、売上高は事業計画を前提としており、発行者の予想であるため、将来の株価及びIPO等を保証するものではありません。
助成金やVCから資金を獲得することにより、「MID Prism」の薬事承認取得に向けて、医療機器製造販売業の認可を保有する診断キット製造会社と提携し、薬事承認取得の準備を開始します。
また、倫理審査委員会の承認を取得して、「MID Prism」で陽性を示した「CIDP」の患者に対する抗菌剤介入研究の開始を計画しております。
オランダの医薬品製造受託会社等に委託し、「GMP基準」と呼ばれる医薬品での利用が可能となる基準を充足するワクチン製剤の製造を行う計画です。
また、ワクチン製剤による非臨床試験を開始し、動物実験にて「MID」の治療ワクチンの安全性と有効性を確認する計画です。
「CIDP」の診断システムとして、「MID Prism」の薬事承認取得を目指します。
また、非臨床試験の動物実験により、治療ワクチンの安全性と有効性を確認し、「MID」治療ワクチンのヒトでの安全性を確認する第一相臨床試験実施の承認取得を目指します。
さらに、「CIDP」治療ワクチンの第一相臨床試験実施の承認取得を条件として、製薬会社との「CIDP」治療ワクチン開発に係るマイルストーン契約締結を目指します。
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認を取得したうえで、「MID」治療ワクチンの「CIDP」患者に対する有効性を確認する第二相臨床試験開始を目指します。
また、「MID Prism」に関し「多発性硬化症」の診断システムとしての適応拡大を契機として、製薬会社との「MID」治療ワクチン開発に係るマイルストーン契約締結を目指すほか、「MID」予防ワクチンについても、製薬会社とのマイルストーン契約締結を目指す予定です。
「MID Prism」に関しリウマチや喘息の診断システムとしての適応拡大の承認を取得し、製薬会社との治療ワクチン開発に係るマイルストーン契約締結を目指す予定です。
「▶︎ボタン」をクリックすると各年度目標の詳細をご確認いただけます。
また、上記のサービス追加は、今回の資金調達に伴って行われるものではなく、今後、新たな資金調達を行うことによる追加を計画しているものです。なお、新たな資金調達の方法は現時点において未定です。
下記のKPIの推移については、事業計画書(売上高など推移予想)の内容を反映しております。なお、KPIの推移については、発行者の予測であり、必ずしも保証されるものではありません。事業計画書につきましては契約締結前交付書面の別紙1-1・別紙1-2をご確認ください。
マイコプラズマ感染症は、風邪症状や肺炎を引き起こすが診断がつきにくく、慢性化すると多様な全身症状につながります。弊社代表である松田は、自らの30年の研究により発見したマイコプラズマ抗原に関する研究基盤をコア技術として、2005年にエムバイオテック株式会社を設立しました。現在は、診断用検査技術やワクチンなどの創薬の研究開発を進めています。
また、弊社は一般社団法人 日本バイオテク協議会の会員であり、この協議会を通じて国民医療水準の向上に貢献していきたいと考えています。
1985年 山口大学 医学部医学科 卒業
1990年 山口大学 大学院医学研究科 博士号取得
1993年 東京医科歯科大学 医学部微生物学教室 助手
1997年 Johns Hopkins 大学・米国国立衛生研究所 留学
1998年 国立がんセンター研究所 主任研究官
2005年 エムバイオテック株式会社 設立・取締役就任
2008年 エムバイオテック株式会社 代表取締役・研究開発部長
2009-2011年 産業技術総合研究所 招聘研究員 併任
2018年 日本医師会認定産業医 取得
令和3-6年度 日本マイコプラズマ学会役員 監事
一般財団法人バイオインダストリー協会 ベンチャー会員
マイコプラズマ研究において30年以上の実績を有する。
自身も医師として、開発した「MID Prism」診断技術による診療をクリニック等で実施すると同時に、エムバイオテック株式会社の代表取締役としてコンセプトの啓蒙や、国際的アライアンス構築に向けた活動を積極的に実施。
1987年 山口大学医学部医学科 卒業
1994年 日本皮膚科学会 認定専門医 取得
1995年 山口大学 大学院医学研究科 論文にて博士号取得
2005年 エムバイオテック株式会社 臨床開発部長
2009-2011年 産業技術総合研究所 研究員 併任
2012年 エムバイオテック株式会社 代表取締役副社長
2018年 日本医師会認定産業医 取得
皮膚科疾患とマイコプラズマ感染症についての深い洞察を持つスペシャリスト。
東京都内の中核病院における皮膚科部長を歴任。
山口大学神経内科との「CIDP」研究に関する共同研究者。
エムバイオテック株式会社の事業においては、臨床試験や国内外医療機関との連携も担当する。
1978年 慶應義塾大学経済学部卒業
1978年 株式会社住友銀行(現株式会社三井住友銀行)入行
2000年 住銀インベストメント株式会社(現:SMBCベンチャーキャピタル株式会社)出向 投資管理部長、経営企画部長、財務部長、業務部長歴任
2010年 SMBC ベンチャーキャピタル株式会社 執行役員経営企画部長
2018年 SMBC ベンチャーキャピタル株式会社 退任
2019年 エムバイオテック株式会社 管理部長
2021年 エムバイオテック株式会社 常務取締役管理部長
大手銀行の支店長等を歴任した金融のプロ。
大手ベンチャーキャピタル管理部門での十数年にわたる勤務経験を有し、多くのベンチャー企業の成功事例、失敗事例を身近にみてきた。
その経験を活かし、エムバイオテック株式会社における管理部門の責任者として、希少疾患における治療薬開発と臨床試験に必要となる資金調達に向けた準備を進めている。
マイコプラズマは病気を引き起こす微生物の一種です。咳、のどの痛み、発熱などの風邪症状だけでなく、肺炎、全身の血管炎や神経炎、メンタルヘルス疾患、認知症、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)や筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経疾患、リウマチ性疾患、皮膚・血管炎疾患など多くの病気を引き起こすとされています。
しかし、世界的に認められている検査方法には検出感度に限界があり、感染状況が一定水準を下回る患者はマイコプラズマに感染していても診断できていないのが現状です。
そこで、弊社代表の松田は、長年の研究でマイコプラズマの抗原物質(免疫反応を引き起す物質)の構造を特定し、マイコプラズマ感染症を早期に診断して治療する手がかりを得ました。その診断法の実用化とワクチン・抗体医薬などの創薬のために、2005年、エムバイオテック株式会社を設立しました。
米国における近年の創薬のほとんどはバイオベンチャーから生まれていると言われていますが、日本ではまだ多くはありません。我が国も現政権の「スタートアップ元年」の掛け声の元、環境が大きく変わるものと予想されます。
特に感染症予防の重要性への認識は、新型コロナウイルスの感染拡大により大きく高まりました。また、症状が顕在化する前の「未病」段階で予防措置を行う必要性への認識も高まっていると考えています。
エムバイオテック株式会社が掲げるマイコプラズマワクチンの開発、および診断システムの開発成果は、これら予防と未病に関わるものです。従来は原因不明であったり、原因や疾患の特定が困難であった呼吸器疾患・神経疾患やリウマチ疾患についての予防と正確な治療指針が得られる点で、画期的な成果を提供するものとして期待が高まっています。
同社は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するインキュベーション施設に入居し事業化を進める創薬ベンチャーであり、機構はインキュベーションマネージャーを中心に様々な支援を提供しています。そして今後、我が国のスタートアップ元年から羽ばたく企業の一社として大きく期待をしています。
糖鎖関連の分子、とりわけ細胞膜の表層にある糖鎖を扱う生物有機化学者の一人として、松田和洋博士、松田幸枝博士との共同研究に携わっています。ほぼ30年前に、当時、東京医科歯科大学の医学部 微生物学教室で若手研究者としてご活躍中の松田博士を訪問したことがきっかけになります。
細胞膜の表層にある糖鎖は、主に糖脂質の形態で、ウイルスや食中毒毒素の細胞感染に直接かかわる分子です。さらに、抗インフルエンザ薬の「ザナミビル」や「タミフル」はある種類の糖鎖の化学構造をモチーフに開発された医薬品であり、糖鎖は次世代型の医薬品開発の鍵を握る生命分子です。
松田博士がマイコプラズマの細菌から発見した細胞膜の糖脂質抗原は、従来の常識を覆す重要な発見だと考えています。この発見によって、マイコプラズマ感染症の診断システム「MID Prism」が開発されています。さらに、ワクチンなどの感染予防薬の開発研究がエムバイオテック株式会社で進められています。
この糖脂質抗原は、当方を含め、世界レベルの有機化学者が合成研究に取り組み、現在では、医薬品素材に利用できる技術域に到達しつつあります。その一方で、日本国内における糖脂質抗原の重要性は十分に認知されておらず、ここ数年は足踏み状態が続いています。
エムバイオテック株式会社が突破口となり、マイコプラズマをはじめとする感染症対策が大きく前進することを強く期待します。
弊社は、VCおよび事業会社や、エンジェル投資家などから出資を受けています。
弊社は、以下の受賞歴・メディア掲載実績があります。
【受賞歴】
【メディア掲載実績】
【弊社代表の解説記事】
※移動後のWEBサイトは、FUNDINNOが運営するものではないことをご了承ください。
マイコプラズマ感染症は、世界中で多くの人々が苦しんでいる感染症です。この感染症の診断や治療薬の開発は現在まで困難を極めていました。
弊社の研究プロジェクトは、マイコプラズマの治療や予防だけでなく、希少疾患や医療業界の社会課題を解決できると期待しております。ヘルスケアの未来を描き実現する重要な新規事業であり、グローバルヘルスにも大きく貢献すると考えております。
今回、皆様からご支援をいただけましたら、薬事承認に向けて必要となる「MID Prism」のパッケージ化などの開発を優先的に進める予定です。さらに、希少疾患治療のプロジェクトなどが多岐に渡るにつれて、弊社の人材確保にも活用させていただく計画です。
私たちは困難な課題をいくつも乗り越えて、もう少しのところにあります。国策や国防と考えるべき重要な感染症ですので、公的な助成金や支援も必要です。しかし、現在は未だマイコプラズマについての認知が低く、大規模な助成金は今すぐには獲得が難しい状況にあります。
だからこそ今、投資家の皆様のお力をお借りしたいと考えています。
国が動くためには社会の理解が必要です。私たちは、まず皆様からのご理解を第一歩に、社会実装に向けてともに歩んで行きたいと考えています。また、一人一人からさまざまなご意見をお聞きしながら、グローバルに展開し経済的に大きな波及効果をもたらしていくことを目指します。
あと一押しをお願いできればという思いです。何卒よろしくお願いいたします。
資本金: | 59,000,000円(2023年2月15日現在) |
発行済株式総数: | 582,350株(2023年2月15日現在) |
発行可能株式総数: | 1,000,000株 |
設立日: | 2005年1月5日 |
決算日: | 12月31日 |
エムバイオテック株式会社による株主名簿及び新株予約権原簿の管理
エムバイオテック株式会社第1回FUNDINNO型有償新株予約権に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要
※以下はエムバイオテック株式会社第1回FUNDINNO型有償新株予約権に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要です。詳細については必ず契約締結前交付書面をご確認ください。また、一般的なリスク・留意点については 「重要事項説明書」をご確認ください。
発行者は前期決算期末(2022年12月31日)において債務超過となっています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、債務超過が継続するリスク及び有利子負債の返済スケジュールに支障をきたすリスクがあります。
新株予約権は、権利行使期間の終了までに株式に転換するための権利行使をしないまま権利行使期間が終了すると権利が消滅し、投資金額の全額を失うことになります。
募集新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式は、非上場の会社が発行する有価証券であるため、取引の参考となる気配や相場は存在しません。また、換金性も著しく劣ります。
発行者の発行する新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式には譲渡制限が付されているため、店頭取引が行われたとしても、譲渡による取得について発行者による承認が得られず、新株予約権者及び株主としての権利移転が行われない場合があります。
募集新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式は、金融商品取引所に上場されておらず、その発行者は、収益基盤が確立されていないことなどにより財務体質が脆弱な状態となっている場合もあります。当該発行者等の信用状況に応じてご購入後に価格が変動すること等により、損失が生じることや、その価値が消失し、大きく価値が失われることがあります。
募集新株予約権は、社債のように償還及び利息の支払いが行われるものではなく配当は支払われません。また、新株予約権を行使して取得した株式について、配当が支払われないことがあります。
募集新株予約権について、金融商品取引法に基づく開示又は金融商品取引所の規則に基づく情報の適時開示と同等程度の情報開示は義務付けられていません。
有価証券の募集は、金融商品取引法第4条第1項第5号に規定する募集等(発行価額が1億円未満の有価証券の募集等)に該当するため、金融商品取引法第4条第1項に基づく有価証券届出書の提出を行っていません。
発行者の財務情報について、公認会計士又は監査法人による監査は行われていません。
発行者の前期決算期末(2022年12月31日)において営業損失が計上されています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、営業損失が継続するリスクがあります。
今後の市場動向及び市場規模など不確実性を考慮した場合、競合他社の参入等により当該会社の市場シェアの拡大が阻害され収益性が損なわれるリスクがあります。
発行者の設立日は2005年1月5日であり、税務署に申告された決算期(2021年12月31日)は第17期であり、第18期は税務申告準備中、現在は第19期となっています。上場企業等と比較して銀行借入等による融資や各種増資について円滑に進行しない可能性があります。 発行者の資金調達計画(今回の募集新株予約権の発行による増資を含む)が想定通りに進行せず、事業拡大に必要な資金が調達できない場合、事業計画及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発行者は当募集において目標募集額を2,475万円、上限応募額を9,900万円として調達を実行します。 但し、現時点では上記資金調達が実行される保証はありません。なお、発行者は当募集後、2023年8月に不足分の資金調達を予定(※但し、今回の資金調達により上限応募額に到達した場合は、2023年8月の不足分の調達は行わない予定です。)していますが、売上実績が想定どおりに進まない場合には予定している資金調達に悪影響を及ぼし、今後の資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は創業以来、配当を実施していません。また、事業計画の期間に獲得を計画しているキャッシュ・フローは事業拡大のための再投資に割り当てる計画です。そのため、将来的に投資家還元の方法として配当を実施する可能性はありますが、事業計画の期間においては配当の実施を予定していません。
発行者の事業において販売するサービスは、販売時の景気動向、市場の需給状況により予定販売単価及び想定販売数量を大幅に下回る可能性があります。
著しい売上高の下落、予想外のコストの発生、現時点で想定していない事態の発生などの事象により、資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は、事業を実施するにあたり関連する許認可が必要となる可能性があります。 発行者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、 その後に係る許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。
発行者の事業は、代表取締役である松田和洋氏及び松田幸枝氏の働きに依存している面があり、両氏にそれぞれ不測の事態が発生した場合、発行者の事業展開に支障が生じる可能性があります。
ファンディング・プロジェクトが成立しても、払込金額及び振込手数料が一部のお客様より払い込まれないことにより、発行者が当初目的としていた業務のための資金調達ができず、発行者の財務状況・経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
発行者から当社に対しては、審査料10万円(税込:11万円)が支払われるほか、今回の株式投資型クラウドファンディングが成立した場合、募集取扱業務に対する手数料として、株式の発行価格の総額の20%(税込:22%)相当額(2度目以降の場合は総額の15%(税込:16.5%)相当額)が支払われます。また、企業情報開示のためのシステム利用や当社サポート機能の提供に対するシステム及びサポート機能利用料として、毎月5万円(年間60万円)(税込:5万5千円(年間66万円))と決算期に5万円(税込:5万5千円)を発行者から当社が申し受けます。なお、当社が定める期限までに月次、四半期及び決算に関する企業情報等が開示された場合、システム及びサポート機能利用料は免除されます。