代替タンパク質世界市場規模:約1.2兆円/年(2025年予測)
出典:株式会社矢野経済研究所|代替タンパク質 (植物由来肉、植物由来シーフード、培養肉、培養シーフード、昆虫タンパク)世界市場に関する調査を実施(2022年)
食用昆虫世界市場規模:約96億ドル/年(2030年予測)
出典:Meticulous Research|Edible Insects Market(2022年)
弊社は、多くの健康機能性と加工特性を持つ「蚕」を活用し、次世代の食品原料の創出を目指すフードテックベンチャーです。
繭がシルクの原料になることはよく知られていますが、蛹(さなぎ)には豊富な栄養素があり、日本を含むアジア圏では食用にもされてきました。また、蛹が有する特性から、乳や卵、肉、小麦などの代替品となる様々な食品原料を開発することが可能です。
余すところなく活用できる蚕は、食品・繊維産業のグローバル課題を解決する次世代の資源になると弊社は考えています。
もともと食品原料メーカーに勤務していた弊社代表は、世界的な食糧不足などを背景に、2030年には世界で年間約3.3兆円にまで成長が見込まれる代替タンパク質市場において※、世界と肩を並べられる企業を作るべく、当事業をスタートさせました。
出典:株式会社矢野経済研究所|代替タンパク質 (植物由来肉、植物由来シーフード、培養肉、培養シーフード、昆虫タンパク)世界市場に関する調査を実施(2022年)
創業当初から、蚕を既存の市場に広く浸透・流通させることを前提とした組織体制を構築しており、経営戦略、食品ビジネス、蚕研究の各領域に深く精通したメンバーを揃えビジネスを展開しています。
また、創業期の事業開発では、アクセラレータープログラムを積極的に活用し、大手食品企業の分析知見を活用しながら、研究開発を推進してきました。これによって、蚕の健康機能性や風味、加工特性などを迅速かつ正確に把握することができ、加えて蚕の生産体制や食品の製造体制などの事業基盤を構築することができました。
日本で最も養蚕が盛んな地域であり、現在弊社代表も居住する群馬県で開催された「群馬イノベーションアワード2022」で大賞を受賞、今年5月に開催されたG7広島サミットにて、宮崎農業大臣会合のコーヒーブレイクコーナーに「シルクフード」が採用されるなどの実績があります。
弊社は現在、「受容性の高い食品の開発」と「生産/製造コスト削減」の両面にて事業検証を進めています。受容性の観点では、蚕の健康機能性と加工特性に着目し、健康的で様々な食品の主原料として使うことのできる食品原料の開発を目指しています。また、生産/製造コストにおいては、まずは蚕蛹を500円/kgで生産することを目指し、養蚕技術の開発や品種の改良などのコスト削減施策に取り組んでいます。
直近の計画として、蚕の健康機能性を強く訴求する、「痩活×肌活」をコンセプトにした自社商品を市場に投入する予定です。並行して、大手企業との共同開発契約を締結し、健康食品用の原料開発を進めており、2025年から年間約10トンの製造・供給を計画しています。
繊維事業の進捗としては、シルク(繭)を加工した高機能繊維素材「シルクダウン」を開発し、寝具やダウンジャケットの中綿、紡績糸原料として販売先の開拓を進めています。既に販売先を1社獲得し、原料の供給に向け準備を進めています。枕やクッションとして製品化され、一般販売される予定です。また、大手繊維メーカーとの商談も進めており、今年度後半から年間約5トンを紡績糸原料として供給する予定です。
また、弊社は、地域の事業者や自治体と協働した地方創生プロジェクトを積極的に推進しています。
講演活動などを機に、地方自治体から協働のお声掛けをいただき、地域の養蚕業・製糸業で排出される蛹を使った食品開発に取り組んでいます。原料製造や最終商品の開発・技術支援といった形で当社の知見を提供することで、地域活性化に貢献していきたいと考えています。
蚕が持つ素晴らしい健康機能性や加工特性を多くの方に知っていただき、健康社会の実現に貢献していくことが弊社の目標です。
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世界の人口は急速に増加し、2030年には85億人、2050年には97億人に到達すると予測されています※1。それに伴い、タンパク質の需要も増加しており、2030年にはタンパク質の需給ひっ迫が懸念されています※2。
1 出典:国連経済社会局人口部|世界人口推計2022年版
2 出典:財務省|広報誌「ファイナンス」令和4年5月号
出典:株式会社野村総合研究所|NRIパブリックマネジメントレビュー 2022年12月号 - 迫りくるプロテインクライシス
また、食料生産の持続可能性も大きな課題です。現在の畜産業は環境負荷も大きく、土地を確保するための環境破壊、家畜の生産過程で投入するエサの変換効率、ゲップやおならで排出される温室効果ガスなど、さまざまな問題が指摘されています。
食糧不足によって、国や地域を象徴する食文化までもが失われる可能性があることに危機感を感じ、弊社は代替タンパク質をテーマとした、新たな食資源の創造に挑戦しました。
事業化にあたっては、環境負荷の低さや、生産コスト、スケール性を考慮して、まずは昆虫を扱うことを決めました。昆虫の食品利用は世界的にも成長市場であり※、大きなチャンスがあると考えています。
出典:Meticulous Research|Edible Insects Market(2022年)
次にいくつかの候補から、味や管理効率の比較検討を行いました。そして、栄養価が高く豆のような風味があり、さらに特徴的な加工特性を持つことにより幅広い用途が期待できる、まさに次世代のスーパーフードと言える「蚕」に辿り着きました。
弊社の生産する蚕の特徴としてまず挙げられるのが、蛹の栄養価の高さです。弊社は創業以来、健康性に着目した研究を推進してまいりました。その結果、大正製薬株式会社との共同研究では栄養成分が62種類も含まれることを特定し、さらに大学との共同研究では約3,000種類の健康機能性候補物質を明らかにしました。
また、もう一つの特徴として多様な加工特性を持つことが挙げられます。昆虫食は粉末への加工が一般的ですが、食品原料メーカー出身の弊社代表は、用途や栄養価、コスト等にマイナス要因が多い粉末加工にかねてより課題を感じていました。
そこで弊社は加工特性の研究に着手し、蚕から液状やペースト状の素材、更には乳や卵、肉、小麦の代替となる素材を開発することに一部成功しています。
養蚕業は、かつて日本を代表する産業で、日本の近代化に大きく貢献した歴史を持っています。それに伴い、これまで国を挙げてさまざまな蚕研究が積み重ねられてまいりました。そうした養蚕の歴史や文化、研究実績といった蚕のバイオテクノロジーを活用することで、安定供給可能な生産体制を構築することが可能だと考えています。
弊社は「家蚕(かさん)」「エリ蚕(えりさん)」と呼ばれる2種類の蚕を用いて事業を進めています。どちらも既に家畜化されており(野生にはいない)、大量飼育技術が確立している品種です。飼育に必要な資源が少なく、設備投資や管理コストを抑えることができるため、これからの時代に適したサステナブルな資源だと考えています。
従来の食糧生産システムに依存しない次世代の食品開発への期待に応えることはもちろんのこと、消費者の健康や美容ニーズに応える魅力的な商品を蚕から創り出し、皆が喜んで蚕を食べる世界を創ることが弊社の使命だと考えています。
弊社は、蚕からつくった食品原料を、将来的には「“健康価値を付与した”代替タンパク質」原料として市場に浸透させたいと考えています。
市場への浸透にあたっては、昆虫食に対する抵抗感や受容性の低さが課題であると考えています。この抵抗感を乗り越え、受容性を高める鍵は「健康性」にあると考えています。弊社が行った大規模な市場調査の結果、事前に健康価値を提示すれば、蚕を原料とした製品であっても受容性の低下は限定的であり、「健康」のインセンティブが大きく働くことがわかりました。
このことから、まずは蚕の栄養価や健康機能性を市場に認知してもらうことを第一とした事業の展開に取り組んでいます。
市場で「蚕=健康的な食品」という認知が定着した後は、健康食品用の原料として食品メーカーへ販売していく計画です。そして、最終的には、蚕の加工特性を活かして様々な代替タンパク質原料に加工し、既存タンパク源に健康価値を付与した互換品として、市場に浸透させていく考えです。
なお、健康食品原料においては、既に大手企業と共同開発契約を締結し、開発に着手しています。2025年中には年間で10トンの原料を供給する計画です。
ビジネスをスケールさせる上で重要となる生産体制は、先述の「エリ蚕」を中心に構築しています。弊社はエリ蚕を低コストで量産化する技術開発を推進しています。大学との共同研究により、生産性及び栄養価の向上をゴールとした育種にも既に着手しており、今年度は生産実装テストを行う予定です。
一般的に広く知られる「家蚕(かさん)」は、桑の葉でしか飼育できませんが、エリ蚕は広食性という特徴をもっています。
そこで弊社は、キャッサバの葉をエサとしてアップサイクル利用しています。キャッサバは、根に当たる芋が世界の主要穀物として生産され(世界で約3億トン生産※)、葉の大部分は廃棄されている状況にあります。そこで葉をエサとして利用することで、従来の桑を用いた養蚕より、低コストで生産することが可能になると考えています。
出典:Food and Agriculture Organization of the United Nations(FAO)|FAOSTAT Crops and livestock products(2021)
蚕の生産はキャッサバ農家の多いベトナムで行っていますが、昨年度からは国内(群馬県)のキャッサバ農家と連携した実証実験を行っています。今年度はキャッサバの自社生産にも取り組み、芋は地域産品として、葉は蚕のエサとして余すことなく活用していく予定です。これらの施策を通じて、養蚕の技術基盤を強固なものとし、競争優位性を高めていく考えです。
マネタイズについては、食品と繊維それぞれで販路獲得を想定しています。
食品については、まずは小売店や自社ECサイトを通じて健康食品をBtoCで拡売し、蚕の受容性を高める考えです。その後、食品メーカーや飲食店向けの食品原料をBtoBで販売し、徐々に原料販売の比重を高めていく計画です。
繊維については、アパレル/寝具メーカーと取引のある繊維メーカーや繊維商社を中心に、BtoB販売を行う計画です。
食品(蛹)と繊維(繭)の両軸で進め、蚕を余すことなく活用することで、収益基盤を安定させることが可能になると考えています。
1 素材販売事業における売上比率の計画
2 自社ブランド商品販売事業における売上比率の計画
弊社の競争優位性は、①養蚕技術とグローバルネットワーク、②素材化技術、③研究開発体制、④組織体制の4点にあると自負しています。
生糸を取ることが目的である従来の養蚕・製糸業では、排出される蛹の品質が劣化するという課題があります。弊社は「食用」を前提とした養蚕技術を保有しています。そのため、高品質な蚕を低コストで安定的に生産することが可能です。
また、海外で約30年にわたりエリ蚕の繊維事業開発に取り組んできたメンバーが在籍しており、エリ蚕の製糸技術や世界のエリ蚕生産者へのネットワークを保有しています。大手商社の支援もあり、既にベトナムのエリ蚕生産者との技術連携による年間約1〜2トンの安定生産体制を構築しています。
今夏からは生産拠点を群馬県にも設け、国内での生産を開始する予定です。群馬県にある自動立体飼育施設を備える遊休養蚕工場を再稼働し、最終的には最大約30〜40トン/年の生産を計画しています。
国内生産の目的は、蚕の生産だけでなく、養蚕技術の強化にあります。大規模生産を見据え、育種と養蚕技術を連携させながら、生産効率を高めていき、最終的には、従来の生産コストの70%削減を目指します。その後、そこで確立した生産システムをベトナムやエチオピアに再輸出し、生産規模を拡大していく計画です。
弊社は、食品業界出身者が多いチーム構成です。それゆえ、当事業を昆虫の養殖業ではなく食品製造業と捉えております。「どのような食品をつくるべきか」を研究開発のスタートとし、そこから逆算して「どのような技術が必要なのか」を考え、各技術の開発を進めてまいりました。
それらの技術の中で特徴的な技術の一つが素材化技術です。近年開発が進む昆虫食は、乾燥・粉末化した後、他の食品と混ぜ合わせるものが一般的です。しかし、粉末化することにより風味や栄養価が失われ、用途が狭まり、全体の5%も含有されていない食品がほとんどだと考えています。さらに含有量が少ないために、必要量が増えず、量産化が進まない、コストが下がらないという悪循環を生んでいると考えています。
弊社は、蚕の蛹から主原料として使える食品素材を造ることを目標にしています。そのため、加工特性の研究を推進し、蚕の蛹特有の物性的特徴を正確に把握することに努めてきました。試行錯誤を重ねた結果、粉末状の素材以外に、液状やペースト状で主原料として使える素材の開発に成功しております。さらに、乳や卵、肉、小麦を代替できる代替素材の開発にも既に着手しており、一部成功に至っております。
創業以来、大企業や大学とのオープンイノベーションを推進することで、研究や事業開発のスピードと質の向上を図っていまいりました。
特に事業開発にあたってはアクセラレータープログラムを積極的に活用し、株式会社明治、大正製薬株式会社、稲畑産業株式会社などの大手企業と共同で、研究や商品開発、海外における提携先の開拓などを進めてきた実績がございます。
弊社には食品原料メーカー出身の代表・梶栗隆弘をはじめ、大手研究所で蚕研究を行った後、大手食品メーカーで代替肉の開発に従事したCTO・杉谷健太など、蚕と食品の知見を持つメンバーが参画しております。
従来の養殖業的な昆虫食企業とは異なり、食品事業的観点から事業を捉える事で成功確度を上げることができると自負しております。
また、国内3大学との連携に加え、大手食品メーカーや化学メーカーとの協業も行い、産学連携で養蚕、健康機能性、素材化に関する研究開発を進めています。
弊社は、蚕のおいしさや健康性などの「食品」としての良さを引き出した商品開発を心がけております。
食品のプロダクトは食品原料と最終商品の2種類です。
食品原料においては、現在、敷島製パン株式会社や大学生協にパンや焼き菓子の原料として蚕パウダーを供給しています。今後はパウダーだけでなく、独自の素材化技術を用いて開発を進めている卵や乳、肉の代替原料を大手食品メーカーや飲食店へ供給することを目指しています。
また、最終商品においては、「シルクフード」という自社ブランドを展開しております。大正製薬株式会社とのコラボレーションスムージーや山形県の酒田米菓株式会社との共同開発品であるチップスなどを自社ECサイトやポップアップストアにて販売してまいりました。また「シルクホワイトチョコレート」は2023年5月に開催されたG7広島サミット宮崎農業大臣会合に採用されるなど、少しずつ認知が拡大しております。
さらに現在は、蚕の健康価値を訴求したグラノーラやプロテインパウダーの開発を進めております。2023年中には発売できるよう準備を進めています。
蚕は世界各地で食品として食べられてきた長い歴史があります。弊社の製造工程においては、食品衛生法に基づいた加工を行っており、安全性を担保しています。
※ 蚕はコオロギなどの昆虫類と同様に、甲殻類(エビやカニ)と類似成分を含むため、アレルギー発症リスクがあります。
蛹を取り出した後に残る繭に関しても、その特性を活かし、高機能繊維「シルクダウン」として販売を予定しています。
弊社が生産するエリ蚕の繭は多孔質で保温性や保湿性に優れたボリュームのある高機能な繊維素材です。「シルクダウン」として、防寒具や寝具に使われているダウンやフェザーなどの動物性素材と代替することができ、人道的観点や環境保護を重視した製品の原材料として、新たな選択肢になりうると考えています。
すでに、シルクダウンの供給先を1社獲得しており、寝具として商品化される予定です。また、大手繊維メーカーと商談を進めており、紡績糸の原料として年間約5トンの供給を見込んでいる状態です。
今後は繊維メーカーや繊維商社などへのアプローチを進め、エシカル・サステナブルに取り組むアパレルブランドなどの需要を取り込みたいと考えています。
「“健康価値を付与した”代替タンパク質」を最終ゴールに見据え、まずは蚕の持つ豊富な栄養素をもとにした「ダイエット×美容」「痩活×肌活」をコンセプトとした健康食品を上市することを予定しています。商品としては、グラノーラやクッキーといった間食需要に対応する商品と美容系のプロテインパウダーの開発を進めています。
これらの製品は、ドラッグストアや高級スーパー、フィットネスクラブ、ヨガスタジオ、自社ECなどで販売する計画です。現在、実証実験先の候補となるドラッグストアやフィットネスクラブ数社と商談を進めており、今年度内には実験販売をスタートさせる予定です。
この展開により、蚕=健康的な食品といった市場の認知を広めていきたいと考えています。その後、健康食品原料、代替原料を求めている大手食品メーカーや外食などのtoB領域に、食品原料を供給することで流通量を拡大させていく計画です。
蚕は古くから日本の社会で馴染みのある昆虫であり、加えてシルクには高級、綺麗というポジティブなイメージがあります。今後は蚕だからこそ持つプラスのイメージをブランディングに積極的に活用していくことで差別化を図っていく考えです。
弊社は、蚕の認知度・イメージ向上を図るため、地域の事業者や自治体と協働した地方創生プロジェクトを積極的に推進しています。
講演活動などを機に、地方自治体から協働のお声掛けをいただき、商品開発・技術支援の形で地域活性化の支援に取り組んでまいりました。養蚕業や製糸業から排出される蛹から、新たな価値を創ることで地域に貢献できると考えています。
現在進行中のプロジェクトは、長野県岡谷市の製糸工場から出る家蚕の蛹をアップサイクルしたクラフトビールの開発です。岡谷市の地元産品として、弊社にて企画・開発と原料供給を行い、提携先のブルワリーで製造を行う座組です。
弊社ブランド「シルクフード」とのコラボ商品として、今夏の販売開始を予定しており、購入型クラウドファンディングや地元のホテル、飲食店、ふるさと納税などを販路として想定しています。原料販売の利益とあわせて、ライセンス料の収益化も見込んでいます。
また、滋賀県長浜市で行われている伝統的な養蚕業から廃棄される蛹を使い、名産品を開発するプロジェクトの支援も行っています。
昨年は、九州大学の創立111周年プロジェクトに参加し、九州大学の研究室で飼育されている蚕を使ったクッキーの商品開発支援・原料供給を行いました。大学生協の定番商品として、現在も原料の供給を継続しています。
これらの日本古来の養蚕業や製糸業から排出される蛹を用いた食品開発は、将来的にはグローバルに展開していくことができるモデルだと考えています。グローバルでは、まだ多くの養蚕業や製糸業が存在しており、その過程で多くの蛹が排出されています。今後も開発技術を磨き、世界の養蚕業・製糸業の発展に貢献していきたく思います。
下の表は現時点において今後の経営が事業計画通りに進展した場合のスケジュールです。そのため、今回の資金調達の成否、調達金額によって、スケジュールは変更となる場合がございますので、予めご了承ください。また、売上高は事業計画を前提としており、発行者の予想であるため、将来の株価及びIPO等を保証するものではありません。
自社ブランド(シルクフード)にて、ダイエット×美容をコンセプトとした健康食品を展開する計画です。蚕=健康食品といった認知を広めることにより、食品としての蚕の受容性を高めたいと考えています。同時に繊維原料の製造/供給体制を整え、商談中の繊維メーカーへ繊維原料の供給を開始する計画です。
前年に続き、自社ブランド(シルクフード)の販売を拡大する計画です。ECに加えて、小売店での販路を開拓することで拡売を狙います。また、当該年より健康食品用の原料販売をスタートする計画です。小規模の原料ユーザーを1社確保し、実証実験を行いながら原料の大量供給に向けて体制の構築を進める考えです。
共同開発中の大手企業と共に独自の機能性を付与した健康食品用の原料の販売を開始する計画です。弊社は原料の製造/供給を担い、大手企業が販売/マーケティングを担う予定です。年間約10トンの原料供給を計画しており、大量供給を前提としたコストダウンを実施します。
100トン以上の原料供給体制を構築すべく、海外での蚕の生産、食品原料製造を進める計画です。海外生産/製造による大幅なコスト削減により、代替タンパク質市場へ進出を開始する考えです。
リーズナブルで健康的な代替タンパク質として、国内外のメーカーへ大量供給を行う計画です。乳、卵、肉、小麦の各分野における大手食品メーカーを販売先として確保し、設備投資を進めていく考えです。
「▶︎ボタン」をクリックすると各年度目標の詳細をご確認いただけます。
また、上記のサービス追加は、今回の資金調達に伴って行われるものではなく、今後、新たな資金調達を行うことによる追加を計画しているものです。なお、新たな資金調達の方法は現時点において未定です。
下記のKPIの推移については、事業計画書(売上高等推移予想)の内容を反映しております。なお、KPIの推移については、発行者の予測であり、必ずしも保証されるものではありません。事業計画書につきましては契約締結前交付書面の別紙1-1・別紙1-2をご確認ください。
弊社の最大の特徴は、食品関連の事業経験があるメンバーが多いことです。採用の基準も、「蚕」だけでなく、「食品」に強い想いを持っているかどうかを重要視しています。
なぜなら、蚕を食品として広く普及させるためには、蚕からどのような食品を作るかという食品ビジネスとしての視点が最も重要と考えているからです。お客様に“喜んで食べてもらえる”食品をつくるという強い想いをもって日々開発に励んでいます。
また、繊維についても、繊維商社出身で30年間エリ蚕の繊維事業に携わってきたメンバーが在籍しており、食品と繊維の両面からアプローチできるメンバー構成となっています。
法政大学卒業後、昭和産業株式会社に入社。油脂、大豆ミート、プレミックス粉等の食品原料の法人営業、ユーザー向けの商品開発等に従事。
退職後、資料作成、データ入力・分析、WEB開発等のBPO事業を創業。2018年に当事業を共同創業。
京都大学大学院卒業後、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社に入社。資源エネルギーセクターにて経営コンサルティング業務に従事。その後、株式会社産業革新機構(現・株式会社INCJ)にてバイアウト投資、投資先企業の経営等に従事。2018年に当事業を共同創業
埼玉大学大学院、国立研究開発法人理化学研究所にてカイコガ性フェロモン産生の研究に従事。
ニッポンハムグループにてコンビニエンスストア向けの畜肉加工品や大豆ミート等の開発/製造に従事。退職後、法政大学経営大学院に進学、優秀プロジェクト選出。卒業後、弊社に参画
食品と医薬品会社を持つグローバル企業で約30年間、農・食・医の領域における研究開発及び新規事業開発に従事。健康機能性事業領域では品質保証や機能性表示食品制度導入時の行政対応まで担当。退職後、Tech.B Consulting創業。
日本野蚕学会所属。エリ蚕の繊維事業に約30年間従事。繊維商社の蝶理株式会社を退職後、ベトナムにてエリ蚕養蚕、繊維原料事業を創業。蚕関連のネットワークを世界に保有。JICA調査団としてアフリカ駐在後、弊社に参画。
弥生時代に伝わったとされる養蚕(ようさん)は、日本で独自の進化を遂げ、2000年以上に渡り私たち日本人の営みを支え続けてきました。今でも日本の蚕研究は世界の中心にあり、多くの研究成果を保有していると考えています。
長い歴史で積み上げてきた「日本の強み」を最新のフードテックでアップデートさせ、今後世界が直面する食糧危機のチカラになりたい。それが弊社創業のきっかけです。
現在弊社は、食品としての健康機能強化、さらには繭(まゆ)を活用した次世代の高機能性原料の生産に注力しています。
弊社は蚕という日本の強みを軸に、世界を牽引する新たなJapan as No.1産業の構築に向け、邁進してまいります。
エリー株式会社とは創業期から、食材としての蚕の加工食品への応用についてディスカッションを重ねてきました。
飼育のしやすさ=量産のしやすさはもちろん、長年の日本の産業の歴史から考えても、「蚕」が次世代の食材として期待できるという点はストーリーとしても説得力がありますし、そのなかで、蚕の食材としての将来性にいち早く着目し、多くの専門的・技術的な知見を積み重ねてきたエリー株式会社が、将来的にもこの領域をリードしていくことは疑いようがありません。
流行りに見られがちなフードスタートアップ環境に左右されることなく、着実にビジネスを進めているエリー株式会社の将来性に期待するとともに、エリー株式会社の描く未来が一日も早く実現することを応援しています。
「2100年火星の食卓」という未来食イベントを主催した際に、エリー株式会社さんの蚕を活かしたメニューをトップシェフと開発し、お客さんに提供しました。メニューは「蚕のジェノベーゼ」。衝撃の美味しさでした。エリー株式会社のシルクフードは、食糧不足やタンパク質クライシスなど、人類の未来を救うソリューションとしてとても期待しています。プロジェクトの成功を心から願っています!
次世代タンパク源として注目されている蚕ですが、その風味や特性もとても面白い調理体験ができます。
エリー株式会社さんの蚕には茹でた落花生や浅くローストしたマカダミアナッツのような、クリーミーなナッツのような風味を感じられ、また加熱するとタンパク質が凝固する性質があります。そのナッツの風味を生かしてパスタ生地やカスタードクリームに蚕のペーストを練り込んだり、和食だと豆腐に少し加えて白和えにしても新たな食を楽しめますし、またその凝固する性質を利用し卵の代わりとして(卵白の代わりにはなるかどうかは発見できていません)マドレーヌのような焼き菓子も面白いです。
滋賀県長浜市のシルク産業は「浜ちりめん」で知られるように最盛期250億円をこえる生産規模でしたが、時の流れとともに現在はその百分の一まで縮小しています。
しかし、蚕が生活の一部としてあった頃の想い出は、地域のみなさんの心と記憶にしっかりと残されています。それら積み重なった歴史を大切にしながら、時代に合わせた新しいフードテックによる可能性を提案し、共に考え進んでいただけるエリー株式会社さんとの取り組みには「ワクワク」しかありません。
このプロジェクトが各地のシルクに関わる人々とも協働し、「ワクワク」を育てて大きく綺麗な織物となることを信じています。
当社は、創業から95年になります。明治期からの伝統的な繰糸技術を守り続けている国内唯一の製糸工場です。製糸工程で排出される蛹の有効活用は、色々と考えられていましたが、さらにその蛹が食品として再利用され、地域経済や人々の健康、さらには地球の持続可能性に貢献できるのであれば大変嬉しく思います。エリー株式会社さんのチャレンジが成功することを心より応援しています!
弊社には、以下のメディア掲載実績があります。
※上記掲載のURLから遷移するWEBサイトは、FUNDINNOのものではありません
弊社では、新株予約権者の皆様のご支援に感謝するとともに、弊社サービスへの理解を深めていただき、より多くの方に「シルクフード」を体験いただくための優待サービスを提供しております。詳しくはこちらからご確認ください。
※上記掲載のURLから遷移するWEBサイトは、FUNDINNOのものではありません
【優待の基準日】
毎年9月末日
【優待内容】
新株予約権を9個以上保有の方にシルクフード関連商品、当社の運営するECサイトで使えるクーポン券をプレゼントいたします。この機会にどうぞシルクフードをお試しいただけますと幸いです。
なお、2023年度のギフトセットは下記の商品を予定しております。
2023年9月末までに酒類販売業免許が取れた場合に限り
●新株予約権9個保有の方(毎年1回)
●新株予約権18〜27個保有の方(毎年1回)
●新株予約権45個以上保有の方(毎年1回)
年次によりギフトの内容は異なります。また、具体的な内容について、事前にお知らせすることを約束しかねることをご了承いただけますと幸いです。
【お申し込み方法】
基準日経過後、優待についてのご案内をさせていただきます。お申し込み時のお名前、ご住所と新株予約権者名簿のお名前、ご住所を照合してご利用の確認を行います。新株予約権者名簿のお名前やご住所に変更がある場合はお手続きをいただいてからお申し込みください。
【ご注意】
【お問い合わせ先】
info@ellieinc.co.jp
最後までご覧いただきありがとうございます。弊社の使命は、10年後、100年後、誰もがおいしいものを心ゆくまで食べられる世界をつくることです。
人類の歴史、約500万年。それは人類が「食」を追求し、奮闘してきた歴史でもあると思います。私たちは、蚕の力を借り、この尊く、素晴らしい食文化を次の世代に紡いでいくべく、この事業を行っています。
蚕は本当に素晴らしい食資源です。研究を進めれば進める程、蚕のポテンシャルの高さに驚かされるばかりで、私たちはこの資源を絶対に役立てなければならないという強い使命感を持っています。
日本の蚕バイオテクノロジーは世界一だと考えています。そのテクノロジーに食品技術をかけあわせることで、再度、日本の中心産業として発展させ、世界に発信していけると確信しております。
皆様のご支援が大きな原動力となります。研究開発、商品企画、マーケティングなど、投資家の皆様からのご意見も賜りながら、この事業をスケールさせていきたいと考えています。
どうか「食の未来」を創る挑戦にお力添えをいただきますよう、お願い申し上げます。
資本金: | 25,999,995円(2023年5月15日現在) |
発行済株式総数: | 720株(2023年5月15日現在) |
発行可能株式総数: | 10,000株 |
設立日: | 2017年6月13日 |
決算日: | 3月31日 |
エリー株式会社による株主名簿及び新株予約権原簿の管理
エリー株式会社第1回FUNDINNO型有償新株予約権に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要
※以下はエリー株式会社第1回FUNDINNO型有償新株予約権に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要です。詳細については必ず契約締結前交付書面をご確認ください。また、一般的なリスク・留意点については 「重要事項説明書」をご確認ください。
発行者は前々期決算期末(2022年3月31日)において債務超過ではありませんが、直近試算表(2023年2月28日)において債務超過となっています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、債務超過が継続するリスクがあります。
新株予約権は、権利行使期間の終了までに株式に転換するための権利行使をしないまま権利行使期間が終了すると権利が消滅し、投資金額の全額を失うことになります。
募集新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式は、非上場の会社が発行する有価証券であるため、取引の参考となる気配や相場は存在しません。また、換金性も著しく劣ります。
発行者の発行する新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式には譲渡制限が付されているため、店頭取引が行われたとしても、譲渡による取得について発行者による承認が得られず、新株予約権者及び株主としての権利移転が行われない場合があります。
募集新株予約権及び新株予約権を行使して取得した株式は、金融商品取引所に上場されておらず、その発行者は、収益基盤が確立されていないことなどにより財務体質が脆弱な状態となっている場合もあります。当該発行者等の信用状況に応じてご購入後に価格が変動すること等により、損失が生じることや、その価値が消失し、大きく価値が失われることがあります。
募集新株予約権は、社債のように償還及び利息の支払いが行われるものではなく配当は支払われません。また、新株予約権を行使して取得した株式について、配当が支払われないことがあります。
募集新株予約権について、金融商品取引法に基づく開示又は金融商品取引所の規則に基づく情報の適時開示と同等程度の情報開示は義務付けられていません。
有価証券の募集は、金融商品取引法第4条第1項第5号に規定する募集等(発行価額が1億円未満の有価証券の募集等)に該当するため、金融商品取引法第4条第1項に基づく有価証券届出書の提出を行っていません。
発行者の財務情報について、公認会計士又は監査法人による監査は行われていません。
発行者の前々期決算期末(2022年3月31日)及び直近試算表(2023年2月28日)において営業損失が計上されています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、営業損失が継続するリスクがあります。
今後の市場動向及び市場規模など不確実性を考慮した場合、競合他社の参入等により当該会社の市場シェアの拡大が阻害され収益性が損なわれるリスクがあります。
発行者の設立日は2017年6月13日であり、税務署に提出された決算期(2022年3月31日)は第5期であり、第6期は税務申告準備中、現在は第7期となっています。 上場企業等と比較して銀行借入等による融資や各種増資について円滑に進行しない可能性があります。 発行者の資金調達計画(今回の募集新株予約権の発行による増資を含む)が想定通りに進行せず、事業拡大に必要な資金が調達できない場合、事業計画及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発行者は当募集において目標募集額を1,404万円、上限応募額を3,006万円として調達を実行します。 但し、現時点では上記資金調達が実行される保証はありません。なお、発行者は当募集後、2023年10月に不足分の資金調達を予定(※但し、今回の資金調達により上限応募額に到達した場合は、2023年10月の不足分の調達は行わない予定です。)していますが、売上実績が想定どおりに進まない場合には予定している資金調達に悪影響を及ぼし、今後の資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は創業以来、配当を実施していません。また、事業計画の期間に獲得を計画しているキャッシュ・フローは事業拡大のための再投資に割り当てる計画です。そのため、将来的に投資家還元の方法として配当を実施する可能性はありますが、事業計画の期間においては配当の実施を予定していません。
発行者の事業において販売するサービスは、販売時の景気動向、市場の需給状況により予定販売単価及び想定販売数量を大幅に下回る可能性があります。
著しい売上高の下落、予想外のコストの発生、現時点で想定していない事態の発生などの事象により、資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は、事業を実施するにあたり関連する許認可が必要となる可能性があります。 発行者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、 その後に係る許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。
発行者の事業は、代表取締役である梶栗隆弘氏の働きに依存している面があり、同氏に不測の事態が発生した場合、発行者の事業展開に支障が生じる可能性があります。
ファンディング・プロジェクトが成立しても、払込金額及び振込手数料が一部のお客様より払い込まれないことにより、発行者が当初目的としていた業務のための資金調達ができず、発行者の財務状況・経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
発行者から当社に対しては、審査料10万円(税込:11万円)が支払われるほか、今回の株式投資型クラウドファンディングが成立した場合、募集取扱業務に対する手数料として、株式の発行価格の総額の20%(税込:22%)相当額(2度目以降の場合は総額の15%(税込:16.5%)相当額)が支払われます。また、企業情報開示のためのシステム利用や当社サポート機能の提供に対するシステム及びサポート機能利用料として、毎月5万円(年間60万円)(税込:5万5千円(年間66万円))と決算期に5万円(税込:5万5千円)を発行者から当社が申し受けます。なお、当社が定める期限までに月次、四半期及び決算に関する企業情報等が開示された場合、システム及びサポート機能利用料は免除されます。