出典:IR BANK
※上記URLの遷移先はFUNDINNOのものではありません
弊社代表・中村の義父は、がんで他界しました。本来、義父のがんは発声と関係ないはずですが、入退院と治療を繰り返した結果、最後は会話ができない状態でした。治療によって日常生活が維持できないことに長年課題を感じていた折に、弊社CTO・平藤の持つアイデアと出会いました。
中村は金型業界のリーディングメーカーや、CIJ、ウルシステムズといったIT企業での勤務、MBAの取得、監査法人トーマツでのIT監査、経営コンサルティングや起業支援などを経験してきました。こうした経験と彼のアイデアを組み合わせれば、この課題を解決できると確信し、弊社を設立しました。
品質管理については元医療機器メーカーの濱野が参画し、医療機器開発で求められる要件や品質を保持する体制を実現しています。そのほかに、インド出身で日本に20年以上のビジネス経験を持つメンバーもおり、海外展開に向けても機動性を発揮可能な体制を築いています。
出典:富士経済『2030年の医療用医薬品市場をフォーキャスト』
弊社は、新たな投薬のあり方を実現する技術「atDose Core(アットドウス・コア)」を開発するスタートアップです。具体的には、電気浸透流ポンプという技術を用いて、粘性の高い薬液でも超微量で正確に一定の速度で局所に投薬できるデバイスを開発・製造しています。
「atDose Core」を使って抗がん剤をがんの患部に局所投与すれば、副作用を大幅に軽減させることが可能になると期待しています。まずは眼科領域やインド市場で早期に実績を積み、がん市場だけでなく、さまざまな分野への展開を目指しています。
こうしたデバイスを実現するために、弊社では2つの特許を取得しています。また、電気浸透流ポンプの加工技術は、創業以来6年以上の改良を経てノウハウを保持しており、弊社ならではの強みとしてNEDO※1やAMED※2など多数の外部機関から大きな評価をいただいています。
1 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
2 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
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出典:国立研究開発法人国立がん研究センター『最新がん統計』(2019年)
日本では全人口の2人に1人ががんを発病すると言われています※。現在、がん患者に対する標準的な治療方法である「抗がん剤治療」では、強い副作用の発生が当然だと思われています。特に抗がん剤の副作用は、精神的、身体的どちらにも大きく負担がかかるために、薬の摂取量を減らしたり、そもそも使用を中止して治療を諦めてしまうことが少なくありません。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センター『最新がん統計』(2019年)
現在、日本の医療業界では、ITやものづくりといったテクノロジーの活用が遅れていると考えています。
例えば、アメリカで開発された内視鏡手術支援ロボットはこれまでの手術の概念を劇的に変えました。小さな穴から侵襲性の低い器具を用いて手術をすることは、患者の負担を軽減し、入院期間の短縮や手術後の早期復帰を実現します。しかしながら、日本にはこのような高価な装置を導入できる医療機関は限られており、一般患者が気軽にその恩恵を受けることは難しいのが現状です。
私たちは医療において、安価で効果的に活用できるテクノロジーを導入し、病気を抱えるあらゆる人が自分らしい人生を送りながら治療と向き合える、そんな社会の実現を目指して、事業に取り組んでいます。
1 出典:グローバルインフォメーション『低侵襲医療機器市場』
2 出典:日経BP Beyond Health『リバースイノベーション』
3 出典:AMP『“インド発のフィンテック”が日本をキャッシュレス化するリバースイノベーション〜途上国が一気に先進国をディスラプトする時代』
4 出典:国土交通省『海外インフラ展開(リープフロッグ・競合企業)に関する調査』
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が取り組む「医療機器等における先進的研究開発・開発体制強靭化事業」における重点分野を見てみると、令和4年度までは「検査・診断の一層の早期化、簡易化」がその一つに挙げられていました。一方で、令和5年度以降は「検査・診断の一層の早期化、簡易化、低侵襲化」が重点分野とされており、「低侵襲化」への期待の高まりが伺えます。
世界をみても、低侵襲医療機器の市場規模は強い拡大傾向にあり、2028年には、2023年比で約1.4倍の約410億米ドルになると予測されています※。
出典:グローバルインフォメーション『低侵襲医療機器市場』
先進国ではなく、新興国や途上国を震源地にイノベーションを起こし、優れた製品やサービスが先進国へ「逆」輸入される現象を「リバースイノベーション」と言います。
弊社は、これをインド市場から起こしていきたいと考えています。インドは成長市場であると同時に、インフラが未整備であったり、医療の面でも多くの社会課題を抱えています。一方でこれは、資源を有効に活用し、低価格かつシンプルで、先進国にも通用するイノベーティブな製品・サービスを生み出しやすい環境であり、新しい技術を導入しやすい環境であるとも考えられます。実際に、弊社が開発している新デバイスも、インド市場では販売までのプロセスがスムーズに進む見込みです。
これまで、様々な企業が「リバースイノベーション」によって社会や人々の生活を前進させてきました。弊社も「患者にやさしい医療」の面から、世界を一歩前に進めるべく、成長してまいります。
弊社は、新たな投薬技術として「atDose Core(アットドウス・コア)」を開発しました。この製品には、「電気浸透流」という現象を用いたポンプを搭載し、電圧をかけることで液体の流れを制御しています。
「atDose Core」の提供価値は、以下の3つです。
1. 薬剤を超微量に正確に投与できる。
2. 局所に強い力で投与できる。
3. 持続的に一定の速度で投与できる。
これらの機能により、細い針でも粘性の高い薬剤等でも、弊社のデバイスを使えば正確に吸引・吐出することができます。また、脳や心臓、がんの患部などへのピンポイント投薬も可能となるほか、人間の手では難しい微細なコントロールを継続的に行えます。
医療機器としての効果については、城西大学と共同で行った動物実験で効果が確認されています。乳がんモデルのラットを用いて抗がん剤の局所投与を行ったところ、腫瘍の増大を抑えながら、体重減少などの副作用を軽減することができました(詳しくはこちら)。
上記「こちら」から遷移するサイトはFUNDINNOのものではありません。
現在は、指先やフットスイッチで操作することで薬液を吸ったり吐いたりできる電動注射器を、さまざまな治療の場面に合わせてデザインや機能を考えながら開発しているところです。
今後は、特許取得済みのシステムと連携させ、患者の身体状況のモニタリングや投薬タイミングの制御を行えるようにする計画です。センサーとの組み合わせでIoT化することにより、次世代型投薬デバイスとしてデザインしていきます。
「atDose Core」をいち早く上市させ、日々の生活を維持しながら治療が可能な「患者中心の医療」を実現したいと考えています。
▲クリックすると、動画をご覧いただけます。(FUNDINNOが作成した動画ではありません)
弊社では、日本法人のほかにインド法人も設立しています。
日本法人では、大手医療機器メーカーならびに製薬会社出身の濱野を中心に、城西大学薬学部の藤堂浩明准教授らとの開発体制を整えています。医薬品卸業の大手グループ企業とはNDA(秘密保持契約)を締結しているほか、眼科医療機器メーカーとは販売代理店として協議を進めています。
現在は動物実験用デバイスの販売で収益を得ている状況ですが、今後は医療機関や研究機関向けの製品販売と共同研究により、弊社のデバイスの価値を最大限活かした製品パイプラインを確立し、医療機器の開発・上市を実現する予定です。
製造においては、弊社は医療機器の登録に必要となる医療機器製造販売業の認可を得ています。電気浸透流ポンプの実際の製造については大手医療機器メーカーに委託しており、今後の量産を見込んで専用のラインを組んでいただくなど、製造パートナー企業からの信頼も獲得できています。
インド法人の役割は、弊社がライセンスを提供した知的財産のインド国内での管理、現地パートナーとの窓口機能、インド向けの医療機器認証取得、現地製薬企業との共同開発などです。インドでの売上が発生すれば、電気浸透流ポンプの販売利益は、レベニューシェアの形で一定の割合が日本法人にも還元される予定です。
インド法人はバイオ医薬品の専門家に代表を務めてもらっているほか、グローバル基準の臨床試験に精通したメンバー等も参画しています。さらに、インド政府の公認インキュベーターであるVenture Centerをはじめ、現地の病院や企業とも多数の連携を実現しています。
【特許①】
電気浸透流ポンプは19世紀に発見された技術ですが、それを医療機器として使うというアイデアは弊社のCTO・平藤が2017年に特許を取得しました。ポンプをシリコーンゴムやゴム電極で製造することで、製造プロセスが簡素化でき、液漏れの心配もなく、安い材料で作成可能です。また、焼却ごみとして処分できるため、環境に優しく衛生的です。
【特許②】
電気浸透流ポンプは電圧の制御で流速を微量に管理できるため、センサーやプログラムと組み合わせて1つのシステムとして活用することが容易であり、2020年に特許を取得しました。
【ノウハウ】
電気浸透流を生み出すセラミックの加工技術も独自開発しました。混ぜ合わせる材料の配合割合や加工条件など、電気浸透流ポンプを作る上で最適なノウハウを保有しており、日々、改良を重ねています。このノウハウは特許化せず、日本で改良を継続します。
こうした特徴や強みが評価され、これまでに多数のコンテストやアクセラレーションプログラムで受賞・採択をいただきました。
電気浸透流ポンプを用いた医療機器メーカーはほとんど見たことがなく、競合はほぼいないと考えています。昨今、スマートフォンと連携して薬剤を投与したり、体に貼り付けて定期的に投薬を行うといった医療機器はいくつかありますが、使用シーンや用途が異なります。競合というよりも、共にミッションの実現に向けて市場を切り拓いていくパートナーと捉えています。
下の表は現時点において今後の経営が事業計画通りに進展した場合のスケジュールです。そのため、今回の資金調達の成否、調達金額によって、スケジュールは変更となる場合がございますので、予めご了承ください。また、売上高は事業計画を前提としており、発行者の予想であるため、将来の株価及びIPO等を保証するものではありません。
実績
予測
売上高
2023.8
2024.8
2025.8
2026.8
2027.8
2028.8
2029.8
約0.01億円
約0.03億円
約0.12億円
約0.6億円
約4.19億円
約7.52億円
0
2
4
6
8
10
12
14
16
0
4
8
12
16
億円
※売上高に関連会社向けの売上が含まれております。各期について関連会社向けの売上高は以下の通りです。
眼科事業:2026年8月期360千円、2027年8月期4,500千円、2028年8月期63,000千円、2029年8月期210,000千円
癌治療事業:2029年8月期8,250千円
その他事業: 2026年8月期:10,000千円、2027年8月期10,000千円、2028年8月期50,000千円、2029年8月期100,000千円
なお、上記の売上計画には、インド法人での売上は含まれておりません。インド法人においては、眼科領域では2026年に約1.5億円、2029年には20億円程度の売上を目指します。がん領域では2029年に約2億円の売上を計画しています。
日本では、眼科・硝子体手術のシリコンオイル抜去用デバイスとして量産開発に着手します。インドでは、眼科・白内障手術の注入・抜去用デバイスとして量産開発に着手します。
医療機器の量産・販売に向けては、各国の薬機対応が必須となりますが、それを実現できるパートナーとの体制を確保し、開発を進めます。
日本とインドでそれぞれ販売を開始する計画です。日本では、すでに繋がりのある大学病院やクリニックを対象に、インドでは開発パートナーであるプネの病院やクリニックを対象に販売開始を目指します。
それぞれ、販売代理店経由での販売を開始し、販売先の開拓に取り組んでいきたいと考えています。
日本とインドでそれぞれ販売数の増加を目指します。特にインドでは、インド中西部のプネ・ムンバイエリアからスタートし、その後、インド南部のバンガロール・チェンナイエリアでも販売を開始する計画です。インドの農村部や医療技術・教育レベルが整っていない地域における課題解決に役立てていきたいと考えています。
様々な用途にカスタマイズ可能な局所・微量投与電動シリンジとして製品パイプラインの拡充を図ります。特に、遺伝子治療・再生治療の領域で共同研究・共同開発のパイプラインを拡充する計画です。
また、インド東部・南部での販売実績に基づき、インド北部・西部での販売に着手する予定です。各拠点での製造体制の確保、販売代理店とのパートナーシップの増加を目指します。
拡充したパイプラインの中で前臨床試験・臨床試験を経て、上市を実現する計画です。また、インド国内での販売数を増やし、全インドでの製造・販売体制を確立していきたいと考えています。
インド・コミュニティの活用により、東南アジア・中東・アフリカ等、日本・インド以外の国々への販売に向けた活動に着手する計画です。
深海や宇宙、震災地域などの極限環境での活用に向けてデバイスの改善・改良を図ります。特に、無重力環境での安定的な投薬や吸引の実現により、極限環境における患者のQOL向上に貢献したいと考えています。
「▶︎ボタン」をクリックすると各年度目標の詳細をご確認いただけます。
また、上記のサービス追加は、今回の資金調達に伴って行われるものではなく、今後、新たな資金調達を行うことによる追加を計画しているものです。なお、新たな資金調達の方法は現時点において未定です。
まずは国内の眼科治療の領域で後発医療機器として、2025年に製品をリリースしたいと考えています。
規制の厳しい日本で、実績のないスタートアップが医療機器の薬事承認を取得するには高いハードルがあります。しかし、眼科領域では、薬剤の微量投与や投与した薬剤を抜去するための医療機器が既に上市され、医療現場で活用されています。これにより、既に定義された認証基準を満たすことで、後発医療機器として上市することが可能であると考えています。
眼科治療の領域での販売に向けた準備は既に進行中で、マーケティングに関しては学会での発表や展示を行い、医療機器販売業者との協力を図ります。
インド市場への展開も早期に実現すべく、2025年下半期での上市を目標に、眼科治療の領域でデバイスの開発準備を進めています。
インドでは医療機器として上市後、他の疾患への応用が日本よりも容易に実現できることが分かっています。そのため、「汎用的な電動シリンジ」として上市することが可能となります。日本とインドともに、認証機関とは既に話し合いを進めています。
今回調達した資金は、このような日印での展開イメージをもとに、開発中の医療機器の上市に向けた試作、検証、量産、試験の実施に使用する予定です。
眼科領域で実績を築いた後は、製薬会社との協業につなげて抗がん剤の局所投与に使用する医療機器としての展開を目指します。
また、ウイルス療法や光免疫療法など、がんをピンポイントで叩くことが可能な新しい治療方法においても弊社のデバイスを活用していくことを検討しています。
長期ビジョンとしては、遺伝子治療や再生医療や深海・宇宙での「atDose Core」の活用も視野に入れています。再生医療については、国内の製薬メーカーとの間で、神経細胞の再生に向けた開発準備を進めています。深海や宇宙での利用可能性については現在検討中ですが、無重力や狭小領域でも応急的な点滴や投薬が可能になるのではないかと想定しており、将来的には現実的な可能性をしっかりと評価したいと考えています。
海外展開については、インド市場での成功を基に、同様の課題を持つ東南アジアや中東、アフリカなどの途上国での展開を進めることを検討しています。これら諸国はインドコミュニティが発達しており、インド市場での成果を横展開しやすいと考えています。
最終的には、医療DXプラットフォームの構築を目指しています。
「atDose Core」を使えば、誰がどの程度、どのような薬を投与したかというデータが収集可能です。それらのデータを各人がスマートフォンやスマートウォッチで取得したバイタルデータや電子カルテのデータと組み合わせることで、医療ビッグデータが形成されます。
このデータを利用すれば、行動パターンから見えてくる治療方法の最適化や、投薬による副作用の抑制が可能になるだけでなく、医療費の見える化、遠隔治療の普及、新薬開発へのヒントにもなるはずです。
医療DXの領域では、センサーやクラウド活用、データ解析、AI分析といった様々なプレイヤーが参画し、エコシステムの構築が始まっています。弊社は投薬という観点から、医療DXのエコシステム構築に貢献していきたいと考えています。
下記のKPIの推移については、事業計画書(売上高等推移予想)の内容を反映しております。なお、KPIの推移については、発行者の予測であり、必ずしも保証されるものではありません。事業計画書につきましては契約締結前交付書面の別紙1-1・別紙1-2をご確認ください。
実績
予測
累計 共同研究数
2024.8
2025.8
2026.8
2027.8
2028.8
2029.8
6件
7件
9件
11件
13件
0
2
4
6
8
10
12
14
16
0
4
8
12
16
件
実績
予測
累計 適用パイプライン数
2026.8
2027.8
2028.8
2029.8
3種
5種
6種
0
1
2
3
4
5
6
7
8
0
2
4
6
8
種
実績
予測
年間合計 眼科販売台数(国内)
2026.8
2027.8
2028.8
2029.8
60台
625台
1,275台
0
0.25
0.5
0.75
1
1.25
1.5
1.75
2
0
0.5
1
1.5
2
千台
実績
予測
年間合計 眼科販売台数(海外(インド等))
2026.8
2027.8
2028.8
2029.8
120台
1,500台
21,000台
0
1
2
3
4
5
6
7
8
0
2
4
6
8
万台
実績
予測
年間合計 癌領域販売台数(国内)
2027.8
2028.8
2029.8
13台
60台
0
30
60
90
120
150
180
210
240
0
60
120
180
240
台
実績
予測
年間合計 癌領域販売台数(インド)
2029.8
0
375
750
1,125
1,500
1,875
2,250
2,625
3,000
0
750
1,500
2,250
3,000
台
中小企業診断士、MBA
新潟県新潟市出身。機械工学科卒業後、プラスチック射出成型金型の設計に従事。システム開発やコンサルティングを15年ほど経験した後に、大手監査法人にて監査業務・IPO支援、スタートアップ支援を担当。
【主な職歴】
【著書】
日本大学農獣医学部(現生物資源科学部)別府研究室 卒業後、アルテア技研株式会社に19年間所属。営業時代は国内でのトップセールス表彰をいくつものメーカーから受賞。
2015年にヨダカ技研株式会社を設立し、2017年にはアットドウス株式会社を中村と共に設立。アットドウス株式会社のアイデアから研究開発まで一連の技術開発を支える。
インド・プネ出身 プネ大学 計算経営学 修士
2001年 システムエンジニアとして社会人をスタート。日本国内にてシステム開発やITコンサルタントを経験後、製薬企業における医薬品・医療機器開発・IT情報管理に従事。語学力(日本語能力試験1級、英語、ヒンディー語、マラティー語)、インドや欧米の製薬業界・IT業界とのネットワーク(日本在住22年)が強み。
2022年5月よりアットドウス株式会社のCOOとして、日本とインドでの事業開発を担当。
30年近くの医療機器メーカーにおける医療機器開発経験を持つ。マネジメント、エレクトロニクス、ソフトウェア、安規・法規(ISO、薬機法、FDA、IVDR、MDR)、業界知識(画像診断医療機器、眼科医療機器、検査装置)など様々な知識・経験を持ち、チーム全体を力強くリードする。
2023年よりアットドウス株式会社に品質管理責任者として参画。
公認会計士・税理士資格を有する。
大手監査法人にてIPO監査を含めた法定監査に幅広く対応後、インドを中心とした海外展開支援のコンサルティングに従事。2016年に自らの会計事務所を設立し、日本企業の海外展開を支援する。
代表取締役の中村とは監査法人のアルムナイイベントにて出会い、2021年よりアットドウスの財務・管理担当に従事。
代表の中村は、自身の息子が1歳の時、義父ががんで亡くなりました。父はがんと共に生き、母や妻、家族はその闘病を20年間支え続けていました。父は初孫の誕生を喜んでくれましたが、病棟生活で抱きかかえることもできずにその生涯を終えました。
本来父の発症したがんは発生とは関係ないはずですが、治療を繰り返した結果声がでなくなり、最期は筆談で会話していました。その様子を見て、素人ながら「治療することと日々の生活を維持することは両立できないのか、なにかおかしい」と感じていました。
2016年、川崎市のアクセラレーションプログラムを担当し、市内のスタートアップを支援する中で、ヨダカ技研の平藤社長と出会いました。1年間の伴走支援の中で、世の中に対するお互いの想いをぶつけ合い、社会課題をテクノロジーで解決する方法を議論していく中で、弊社の技術を着想。これまでのモノづくりの経験、IT・IoTの活用、ベンチャー支援の活動で得た人脈・資金調達等のノウハウは、アットドウス株式会社を起業するための準備であったと悟りました。
そして、2017年9月に平藤と中村の2名がファウンダーとなり、アットドウス株式会社を創業しました。
弊社が運用するファンドよりアットドウス株式会社に2019年以降、3回に分けて出資しています。 同社への投資は、「天寿を全うする直前まで健康である社会の実現」という弊社の理念に合致するものと強く感じたことがその理由です。
中村社長は、親族ががんで苦しんでなくなったことから患者のQOLを少しでも改善してあげたい、という思いがあり、平藤CTOが開発した革新的な「電気浸透流ポンプ」(以下、EOポンプ)という技術に出会い、同社が生まれました。弊社は、この革新的な技術を使い患者の苦しみを少しでも取り除くという同社の考えに共感し出資を決定しました。
アットドウス株式会社の市場は潜在的に大きいと弊社は考えます。同社のコア技術である「EOポンプ」は小型、軽量で、電圧でその出力を簡単にコントロールできるという優れた特性があります。したがって、既存のポンプやモーターを置き換える需要だけではなく、新しい医療機器を生み出す力を持っています。
しかしながら、新しい概念であるがゆえに、まずその実力を示す必要があります。同社は、眼科領域にその解決を求め、今、着々と製品開発が進んでいます。この開発が成功すれば、同社製品の優れた特性が理解され、次の製品開発につながるものであると確信しています。さらに同社はインド市場に進出することを決め、インド法人を設立しています。巨大な人口を抱えるインドは、医療を充実させるために新技術の取り込みにも積極的であり、同社の新しい医療機器も早期に受け入れられる可能性が高く、成長に期待が持てます。
アットドウス株式会社の中村社長は、前職のコンサルティング会社で実際にスタートアップ支援を担当し、そのなかでこの「EOポンプ」に出会って起業された方です。そのネットワークは広く、経営の知識は非常に豊富です。また、インド市場の開拓を自ら行うなど行動力にも特筆すべきものがあります。
平藤CTOは、その技術力を産業界・アカデミアより高く評価されており、原理が発見されて以来、100年以上発展がみられなかった「EOポンプ」の小型、軽量化に成功した技術者です。
このような優れた人材、革新的な技術力で、今後、大きな市場を生み出す可能性を秘めたスタートアップとして、弊社は全力で支援しています。
アットドウス株式会社の中村社長との関係は、2014年の当社創業のころからになります。 その当時は中村社長はベンチャー企業のサポートをされる立場(職種)であって、当社の事業(痛くない注射針)に関して高い関心を寄せて頂き、折に触れて助言を頂いておりました。
その後、中村社長ご自身でアットドウス株式会社を起業された後も、当社の痛くない注射針とアットドウス株式会社の小型ポンプの組み合わせはお互いのプラスになると考えて、共同研究も立ち上げて進めておりました。
今後微少量を正確に投与する手法は、これから日本が世界に先駆けて迎える超高齢化社会において、病院施設に頻繁に行けない高齢者において、極めて重要な投与方法になると考えていて、その流れに当社の針もご一緒出来たらと考えております。
また、中村社長の行動力には日頃から感服しており、インドへの共同開発先の模索や自社における医療機器製販業の取得など、まさにベンチャースピリット溢れる行動力と実績も伴っているので、同じベンチャー企業としての当社にとっても非常に参考になり、多くの見習うべきことがあると思っています。
高い技術力と人間力をお持ちの中村社長の元、随所に優秀なスタッフも集めておられるので、必ずや世の中を変えていく企業となりうると期待しているところです。是非ご支援をお願いいたします。
中村社長に初めてお会いしたのは「かながわビジネスオーディション2022」で神奈川県知事賞を受賞された時でした。「抗がん剤治療での人体に与える負担をなくす」という難題に挑む姿は、会場にいたオーディエンスからも大きな共感が起こりました。当時、ファイナリストの10名に残った中村社長は、自ら積極的にプレゼン内容に改善点はないか、アドバイスを求めてきました。その謙虚な姿勢と、オーディションで自分達の事業を伝えたい、という強い想いが伝わってきたのを覚えています。
そうした努力もあり、オーディション当日のパシフィコ横浜でのプレゼンでは、事業内容もさることながら、威風堂々とした佇まいに、多くのオーディエンスの心に共感が生まれました。オーディション終了後も、がんの医療現場で手術を行う医師を訪問し、自らデバイスを持参してニーズや困りごとを直接聴く機会が何度かありましたが、現場の生の声に耳を傾け、事業に活かそうとする中村社長の姿勢は、私自身、現場視点で事業を考えることの大切さを学ばせていただいたと思っています。
さらに驚きだったのは、自社の取締役会に株主や投資家でもない、公的支援機関の支援者として関わる私を参加させていただいたことでした。経営の生のやり取りを、直接の利害関係者でない私に見せることは、普通の常識ではないと思いますが、情報の透明性を高める考え方を何事もなく実行される考え方に、中村社長の事業に対する覚悟と自信を感じます。
私は、アットドウス株式会社の中村秀剛社長とは、中村社長らが開発された「ウェアラブル微量注入システム」において、実際の針先から溶液が定量的に駆出されている実証データを、私共が専門とする「多光子レーザー顕微鏡」で実証実験を行ったという関係です。
同社の「ウェアラブル微量注入システム」は、小型軽量かつ注入量の制御法がユニークで、これに関して特許を取得しており、科学的な信頼性が極めて高いことが、大きな強みです。最近、バーチャルAI技術は急速に進歩していますが、この「ウェアラブル微量注入システム技術」は、ヒトの体に装着して、安全に薬剤を注入できるという、リアルの面で大きな信頼性がある点が魅力です。
応用分野・市場としては、従来の抗がん剤などの長期持続投与に加え、狭心症や心筋梗塞の発作時に、これを感知するセンサーと組み合わせ、救急車到着前に、ウェラブルシステムから、血管拡張薬剤のニトログリセリンや血栓溶解剤のプラスミノゲン・アクティベータ溶液を緊急投与する装置なども開発できれば、世界的に年間数千万人の人命救助に貢献でき、その成長性は極めて高いと推測されます。
また、中村社長が、地域として、インドでの販路拡大を企画されているのは、大きな先見の明があると評価できます。中村社長は、健康で、徳が高く、人の良い所を伸ばす才能をお持ちで、若手育成にも注力されており、経営者として尊敬できますことから、アットドウス株式会社を心より応援しております。
アットドウス株式会社の中村社長とは2019年にヘルスケア関連のイベントで出会いました。“持ち運びできる点滴”というキーワードで出展しており、これまで課題と感じていた新たな薬物投与方法を構築することができないか?との思いから、出会って2週間で共同開発をスタートしました。
現在、医薬品開発の主流であるバイオ医薬品は主に注射による投与であり、多くのケースで通院による投与が必要な状況です。本邦では、働く世代の割合が減少しており、今後も高齢化社会が進んでいくと予想されていることから、働く世代の労働力および時間を確保する上で通院をともなう治療は負担が大きいことが問題です。
同社は、これらの問題点を解決できるだけでなく、ポンプの特性を活かし、これまで非常に困難であった体内組織への微量薬物投与を可能にするデバイスです。すでにポンプを用いた抗がん剤の効率的な送達により高い治療効果が得られることを国際誌に報告しております。
私は、アットドウス株式会社が提供するポンプは、薬物を治療目的の部位に効率よく送達できる特徴を活かし、これからの薬物治療を大きく変えていく薬物投与方法の一つとなると信じております。
アットドウス株式会社の製品コンセプトを聞き、デバイスの試作品を見たとき、癌の治療以外にも、眼科における投薬の課題解決に活用できるのではないかとひらめき、中村社長に提案した結果、お付き合いがスタートしました。
眼科では、27Gといった低侵襲の細い針を用いた投与が求められます。それは患者にとっても医師にとっても負担を軽減し、術後の社会復帰を早期化します。同社のポンプを用いれば、これまで実現できなかった正確で微量で局所の投与を実現できます。特に網膜下や組織内への投与が安全に実現できることは画期的です。現在開発中のデバイスがそれを実現してくれるでしょう。
当社は東南アジアと密接な交流を持ち、日本の眼科技術を東南アジアに広め、伝え、医療技術の向上に寄与しています。これらの活動においても、「atDose Core」による局所・微量投与は付加価値をもたらせてくれるもの思います。
昨今、眼科領域でもロボット治療の開発が進んでいます。「atDose Core」を用いれば、将来はロボット手術における投薬や吸引といった新たな価値提供が実現できるのではないかと期待しています。
アットドウス株式会社との付き合いは令和3年にさかのぼります。当時、私が在籍していた広島大学バイオデザイン部門にて、同社と共同で研究を行いました。日本での医療機器の開発は非臨床試験の不足や国際基準への適合などの課題を抱えています。同社のコア技術である「電気浸透流ポンプ」を活用して、仮説検証アプローチで投薬デバイスの試作検証を行った結果、短期間で複数回のフィードバックサイクルが実現しました。当時はマウスを対象とした動物実験で脳内への薬剤投与を行いましたが、担当した臨床医からも今後の活用や発展を期待する声が上がったことを覚えています。
私はインドにおけるバイオデザインのメンバーとも親交が深いのですが、同社がインドでの事業化に取り組んでいることは正しい道ではないかと感じます。新しい価値をもたらす医療機器は、医療資源が限られた新興国市場や災害医療で力を発揮すると思います。
私達との共同研究から3年経過し、いよいよ、医療機器としての上市が見えているそうですね。様々な疾患や薬剤への応用が期待できるばかりでなく、IoT技術やデータ分析と組み合わせた医療DXへの進展も予定されているこのデバイスは可能性に満ちています。日本の技術とインドの環境がタッグを組んで世界に羽ばたく日を待ち望んでいます。
弊社は、VC・事業会社およびエンジェル投資家より出資をいただいています。
※上記掲載のURLから遷移するWEBサイトは、FUNDINNOのものではありません。
弊社は、以下の採択・受賞及びメディア掲載実績があります。
【採択・受賞歴】
【メディア掲載】
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資本金: | 85,750,000円(2024年4月17日現在) |
発行済株式総数: | 5,260株(2024年4月17日現在) |
発行可能株式総数: | 10,900株 |
設立日: | 2017年9月1日 |
決算日: | 8月31日 |
アットドウス株式会社による株主名簿及び新株予約権原簿の管理
アットドウス株式会社株式に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要
※以下はアットドウス株式会社株式に投資するにあたってのリスク・留意点等の概要です。詳細については必ず契約締結前交付書面をご確認ください。また、一般的なリスク・留意点については 「重要事項説明書」をご確認ください。
発行者は前期決算期末(2023年8月31日)及び直近試算表(2024年4月30日)において債務超過となっています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、債務超過が継続するリスク及び有利子負債の返済スケジュールに支障をきたすリスクがあります。
発行する株式は譲渡制限が付されており、当該株式を譲渡する際は発行者の承認を受ける必要があるため、当該株式の売買を行っても権利の移転が発行者によって認められない場合があります。また、換金性が乏しく、売りたいときに売れない可能性があります。
募集株式は非上場の会社が発行する株式であるため、取引の参考となる気配及び相場が存在いたしません。また、換金性も著しく劣ります。
募集株式の発行者の業務や財産の状況に変化が生じた場合、発行後の募集株式の価格が変動することによって、価値が消失する等、その価値が大きく失われるおそれがあります。
募集株式は、社債券のように償還及び利息の支払いが行われるものではなく、また、株式ではありますが配当が支払われないことがあります。
募集株式について、金融商品取引法に基づく開示又は金融商品取引所の規則に基づく情報の適時開示と同程度の開示は義務付けられていません。
有価証券の募集は、金融商品取引法第4条第1項第5号に規定する募集等(発行価額が1億円未満の有価証券の募集等)に該当するため、金融商品取引法第4条第1項に基づく有価証券届出書の提出を行っていません。
発行者の財務情報について、公認会計士又は監査法人による監査は行われていません。
発行者の前期決算期末(2023年8月31日)及び直近試算表(2024年4月30日)において営業損失が計上されています。今後、売上高が予想通りに推移しない場合、営業損失が継続するリスクがあります。
今後の市場動向及び市場規模など不確実性を考慮した場合、競合他社の参入等により当該会社の市場シェアの拡大が阻害され収益性が損なわれるリスクがあります。
発行者の設立日は2017年9月1日であり、税務署に提出された決算期(2023年8月31日)は第6期であり、現在は第7期となっています。 上場企業等と比較して銀行借入等による融資や各種増資について円滑に進行しない可能性があります。 発行者の資金調達計画(今回の募集株式の発行による増資を含む)が想定通りに進行せず、事業拡大に必要な資金が調達できない場合、事業計画及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発行者は当募集において目標募集額を1,000万円、上限応募額を9,992万円として調達を実行します。 但し、現時点では上記資金調達が実行される保証はありません。なお、発行者は当募集後、2024年10月に不足分の資金調達を予定(※但し、今回の資金調達により上限応募額に到達した場合は、2024年10月の不足分の調達は行わない予定です。)していますが、売上実績が想定どおりに進まない場合には予定している資金調達に悪影響を及ぼし、今後の資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は創業以来、配当を実施していません。また、事業計画の期間に獲得を計画しているキャッシュ・フローは事業拡大のための再投資に割り当てる計画です。そのため、将来的に投資家還元の方法として配当を実施する可能性はありますが、事業計画の期間においては配当の実施を予定していません。
発行者の事業において販売するサービスは、販売時の景気動向、市場の需給状況により予定販売単価及び想定販売数量を大幅に下回る可能性があります。
著しい売上高の下落、予想外のコストの発生、現時点で想定していない事態の発生などの事象により、資金繰りが悪化するリスクがあります。
発行者は、事業を実施するにあたり関連する許認可が必要となる可能性があります。 発行者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、 その後に係る許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。
発行者の事業は、代表取締役の中村秀剛氏(以下、同氏)の働きに依存している面があり、同氏に不測の事態が発生した場合、発行者の事業展開に支障が生じる可能性があります。
ファンディング・プロジェクトが成立しても、払込金額及び振込手数料が一部のお客様より払い込まれないことにより、発行者が当初目的としていた業務のための資金調達ができず、発行者の財務状況・経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
発行者から当社に対しては、審査料10万円(税込:11万円)が支払われるほか、今回の株式投資型クラウドファンディングが成立した場合、募集取扱業務に対する手数料として、株式の発行価格の総額の20%(税込:22%)相当額(2回目以降のファンディング・プロジェクトが成立した場合、1回目の募集取扱契約書の締結日を基準として以下の区分により募集取扱業務に対する手数料を発行者から申し受けます。)が支払われます。
1回目の募集取扱契約書の締結日 | 店頭有価証券の発行価格の総額に対する当社手数料の比率 |
2023年12月21日以前の発行者 | 15%(税込:16.5%) |
2023年12月22日以降の発行者 | 18%(税込:19.8%) |
医療法人社団 博愛会 理事長 内科・循環器内科・生体医工学