映像鮮明化テクノロジーを生み出す「ロジック・アンド・デザイン」 ~調達のその後は~
IoT、ドローン、機械学習、顔認証、自動運転技術etc様々な領域で「画像や映像の処理」技術がコア・テクノロジーになっている昨今。そんな中、それら最先端技術のコアとなる画像認識処理を担うアルゴリズム「LISr(ロジカル・イメージ・センシタイザー)(略称:リサ)」を開発した企業が株式会社ロジックアンドデザイン。
今回の『社長インタビュー』は、同社佐藤代表にご登場いただきます。画像や映像内に「データとしては写っていたが視えていなかった」情報をリアルタイムに再現する同社の独自の技術はFUNDINNOの投資家の方々から大きな注目を集めています。
同社は今後、どのような成長を遂げていくのでしょうか。資金調達後の活動状況、今後の構想など佐藤代表にお話を伺いました。
資金調達後、大手医療機器メーカーとの業務提携が本格化
―― 昨年11月のFUNDINNOにおける資金調達後、事業環境に何か変化はありましたか。
佐藤
「活動としては資金調達前と変わらず弊社が保有する「鮮明化技術」の市場浸透へ向けたハードデスク販売に注力しているのですが、FUNDINNO公開後は明らかに商談が円滑に進むようになり、物販以外の幅広い商談もできるようになりました。
資金調達前も、弊社技術への理解や共鳴は多々得られていたのですが、会社設立から間もなかったこともあって取引先の開拓までには及ばないケースが大半でした。
ただ、資金の調達ができたのちは会社の信用度が明らかに増しました。代理店制度の構築や資金調達前からの案件であった大手医療機器メーカーとの業務提携などがそれぞれ大きく前に進みました。」
―― 大手医療機器メーカーとの業務提携のお話は以前も伺っていましたが、具体的にどのような進捗があったのですか。
佐藤
「予てからファイバースコープ用撮影画像の鮮明化のプレゼンを行ない、解像度の技術に関してはお墨付きを頂いていたのですが、いよいよ先方の上層部の方の決済が下りました。
今年の5月を目途にデスクトップで使用するソフトウェアの納品が始まります。また、こちらは顧客でもありビジネスパートナーにもなっていただいています。
代理店としても稼働して頂くとともに、国内外の医療現場に対する弊社技術の浸透にもご尽力いただきます。」
4K、8Kの普及は追い風。画像復元化ニーズが新たに発生。
―― アルゴリズムの考え方、構築方法に独自性がある貴社サービスですがビジネススケール、展開力にとても魅力を感じます。
佐藤
「そう思って頂いて構いません。
現在、飛行機の機体検査や高速道路の点検、修理業務などに見られるように大掛かりな画像映像でシステムを汲んでいる企業が非常に多いのですが、
そうした危機管理業務のオペレーションの中で「見えにくいを可視化」できる弊社技術は大いに機能していきます。
「リサ」は物販としてソフトウェアとして、そして究極的にはチップ化によって提供していける幅広い技術供給の仕組みを整備且つ構想しています。
それゆえ官公庁からも2020年開催の東京五輪に向けた第一推奨危機管理ツールとして注目して頂けるようになっています。
この案件は今年6月ごろから既存の監視カメラとどのようにセッションしていくか話を進めていく予定ですが、先にお話ししました医療機器メーカーとの業務提携と並行して弊社ビジネスの短期的なスケール化に寄与していくと思っています。
―― カメラの高精度化が脅威とはならず追い風になるお話も投資家の方々から評価された要因だと思います。
佐藤
「はい。カメラが良ければ良くなるほどカメラに映し込むセンサーの精度が良くなりますので取り込まれた映像データがきちんと残るようになるんですね。そうなれば「より鮮明化」への技術要請が弊社に寄せられるはずです。
今の4K、8Kカメラの普及も弊社としてはそれに対応できるアルゴリズムにしていけばよいだけですので画像の復元化も含めて決して難しい作業ではありません。
また、こうしたことはデータのAI化を進めている現場にも通じます。AIも入れ込むデータの質が悪ければAI化も絵に描いた餅で終わってしまうことに、ようやく各企業が気付き始めました。なので、どこもAIの機能向上を求めて画像認識の向上に努めているのです。
「リサ」ならこうしたニーズに対応ができますしこれが最先端技術のコアたる所以だと思います。
「どこでもリサ」へ。“画像鮮明技術のチップ化”が究極の目標。
―― FUNDINNOの投資家の方々に、今年、注目して頂きたい活動はどのようなものでしょうか。
佐藤
「先ずは、上述しましたように医療業界における画像鮮明化技術の浸透によって経営基盤を固めていきます。そして又、クラウドイメージングサービスにも着手していきます。
これは画像認識や解析業務を弊社がサブスクリプションモデルで受託するものなのですが、相当なニーズがありキャッシュフローを考えた上でも企業経営に大きくプラスに作用すると思っています。
あともう一つ、物販、ソフトウェアによる技術供与を警備業界をはじめとする多様な業界にも行なっていきます。
3点述べさせていただきましたが、2019年度は弊社の究極の目標である「技術のチップ化」への足掛かりとなる、そんなステージになると思います。
―― 最後になりますが、後に続くベンチャー企業へFUNDINNOのような株式投資型のクラウドファンディングの魅力をお話いただけますか。
佐藤
「私が株式投資型による資金調達を選びましたのは、多くの投資家の方々に応援していただけると感じたからです。
以前、私はファンドが親会社という環境下で事業の責任者を担っていたのですが、そこには「支える」「応援する」といった雰囲気は皆無でマネジメントの自由度も何もない環境でした。
しかしFUNDINNOであれば、数多くの投資家の方々に弊社技術のインフルエンサーになっていただけるのではないかと思ったのです。
弊社は将来的に、「インテル入ってる」のように「どこでもリサ」といった様な技術浸透を目指しています。そのためテック系ビジネスではあるのですがキャラクターの設定まで検討しています。
このような構想を抱き、また、SNS全盛の時代ということもあり、ファンコミュニティのようなグループ形成を必要としていました。
そうした意味でFUNDINNOは資金調達だけではなく企業広報まで含めた戦略ニーズにフィットしていました。 幸いにも資金調達を得られましたので、今後も精進し投資家の方々の期待を上回るような発展を遂げていきたいと思います。」
FUNDINNOの投資家の皆様へ
先の見えない時代だからこそ
”安全・安心・快適な暮らしと社会を、より鮮明に、より身近に!”
の起業・企業理念の下、”より見える化”のコンセプト開発で多くの人々のQOLの向上に貢献して参ります。
FUNDINNOでの調達を機に、画像鮮明化アルゴリズム「LISr」の継続的技術開発を持続させながら、「Always with LISr」の普及により、画像・映像の領域での絶対的立ち位置を確立させたいと考えています。
投資家の皆様にも、広くこの技術の活用Ideaを募り、共にビジネスの成長を通して社会により役立つ存在として、通過点であるIPOを視野に入れながら、確固たるポジションの確立を目指せればと強く願っております。
我々の”Vision"への賛同、共有を、切にお願いする次第です。
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