第5号案件 株式会社MOSO Mafia ~アイデアが溢れる渡邊社長、今期の重点セグメントを深掘り~

2018年3月13日
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こんにちは、日本クラウドキャピタルのアナリスト馬渕磨理子です。

『社長インタビュー』を通して、「FUNDINNO(ファンディーノ)」で資金調達した企業にお話を伺います。

今回は、株式会社MOSO Mafiaの新しくなったオフィスに伺ってきました。

同社は『FUNDINNO(ファンディーノ)』において2017年12月12日に253名の投資家から3,332万円の資金調達を致しました。 資金調達後の事業の進捗状況や今後の展開など、投資家の方々が気になる情報をお聞きしました。

一般的に手に職を持った方が、独立して起業する時は初期投資や、毎月の固定費が大きくかかってしまいます。そこで、株式会社MOSO Mafiaの運営する「Summon」を利用することで、 ITスキルがない方でも、WEBサービスを作成し、さらに、予約システムと決済の連動サービスを利用することができるようになります。


システム開発状況について

2016年12月に「Summon」がサービスローンチし、2017年12月に資金調達される以前はβ版でした。今回の資金調達によってシステム開発が進み、2018年3月中には正式版のリリースができそうだとのことです。

β版でも現在の月間流通総額は資金調達以前の1500万円から2000万円に大きく増加しているそうです。正式版のリリースに伴い、今後の月間流通総額の増加が更に見込める状況だと言えそうです。


マッチング型のサービスの展開

平行して、同社は、同社のシステムを活用して、OEMで様々なところにサービスを提供しています。そこで、【マッチング型のサービスの展開】を始めており、流通総額も増加しています。

この分野での売上額が100万円あがってきている状況です。


『FUNDINNO』でのクラウドファンディングをきっかけに提携のオファー

『FUNDINNO』でのクラウドファンディングにより認知度が高まり、様々な業務提携のオファーが増えたようです。

同社のシステムは現段階では、業務の効率化、ブランディング、仕組化に重きを置いたシステムで、集客面を考慮していないシステムでした。しかし、知名度の高まりによって現在、集客面での事業提携の話も出てきています。

例えば、インスタグラムを活用したマーケティングシステムを保有している会社と共同で個人向けのツールを作成するという内容です。具体的には、AI(人工知能)を活用してインスタグラムのフォロー数を増加させることで、店舗の予約まで繋げるというものです。

このシステムは同社のサービスである「Summon」との相性がよく、集客面での実現性が出てきたと言えそうです。


2018年の目標値は計画通りに進捗

資金調達時点で、2018年の目標値としてユーザー数3,600人、月間流通総額1億円を提示されていましたが、こちらは計画通りに進捗している状況のようです。

また、高機能な有料版も今年の夏にはリリースできる予定となっています。


株式投資型クラウドファンディングをきっかけに追加出資のオファー

クラウドファンディングでの資金調達により開発資金ができ、システムの精度を高めることができただけではなく、『知名度が上がった』ことが同社にとってメリットが大きかったと感じているようです。

実際に、採用や業務連携のオファーなどの数が増加したとのことです。その他、追加投資のオファーを受けるなど、他のVC(ベンチャーキャピタル)からも次のステージでの追加出資の話がある様です。

同社の動向から、クラウドファンディングでの資金調達後にVCの資金流入が見られそうな点でも、早期にベンチャーステージを駆け上がることができそうで、ファイナンス環境面でもよい影響が出ていることが分かります。


今期の重点事業

① 美容

今期の重点事業として、ヘアサロンの店舗向けのソリューションビジネスの展開を考えています。大型ヘアサロンでは、美容師だけで6,000人を抱えている規模もあります。

既存の集客はホットペッパーなどに依存していますが、最近では個人の美容師のインスタグラムやSNSを活用した流れがあります。

そこで、同社のツールを利用して個々人の美容師のサイトを作成し、インスタグラムと連動させてコンサルティングを行い、予約に繋がる導線を形にしていくことに注力しています。

それにより、1つのヘアサロン内に「個々人の美容師の店舗が集合している」という世界観を創ろうとしています。

② 飲食

飲食分野でも、個々人の料理人のサイトを作っていくことによって、店を持たないレストランである「ゴーストレストラン」と呼ばれる形式に同社は注目しているようです。

例えば、デリバリーやイベントがメインのレストランがポップアップレストランを出店する際に、同社が「チケット販売、イベントサイトの作成、出張料理やケータリングの予約、月額制のサービス(加工食料品を作り毎月発送するなど)」をサポートしていく仕組みを考えているようです。

ストック型のこの発想はアパレルブランドの成り立ちとは180度真逆のスタンスであり、既存の概念に収まらない発想ではないでしょうか。

また、既存店舗であれば、食べログなどのランキングがあり、評価が可視化されていますが、個々人の料理人に対するランキングはまだ存在しません。

そこで、リアルな試食イベントを同社が主催し、イベント内での料理人投票の結果を同社のサイトに掲載していくことで個々人の料理人のランキングを可視化することを考えているようです。


最後に株主さまに社長の渡邊よりメッセージ

開発に時間がかかっていましたが、間もなく正式版のリリースを迎えることができそうです。

今後も株主の皆さまとコミュニケーションをはかり、当社の考えている事業や当社のできることなどを定期的にお伝えすることでご賛同いただきたいと思っております。

また、現状、株主の方々からのエンジェル税制の申請の要望も多く、株主の方々に還元をしたいとの思いからこの税制の取り組みを始めています。

最後に、今後の展望として、当社の国内事業をタイ・ベトナム・インドネシアなどのアジア圏での展開を考えています。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。』

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※本レポートは対象となる企業の取材を通じて、情報提供を受けていますが本レポートに含まれる仮説や結論、その他すべてはアナリストの見解になります。また、本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資その他の行為を勧誘するものではありません。企業の発行する有価証券の価値を保証または承認するものではありません。
(日本クラウドキャピタル アナリスト 馬渕磨理子 )



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