『ママが財布を開ける瞬間の答えはママにある』~ママを元気にする企業・IPOを目指す~(株式会社マザープラス巽房子代表)
こんにちは、日本クラウドキャピタルのアナリスト馬渕磨理子です。
『社長インタビュー』を通して、「FUNDINNO(ファンディーノ)」で資金調達した企業にお話を伺います。
今回は、大阪の株式会社マザープラスのオフィスに伺ってきました。
同社はmotherにたくさんのplusが加わる事で、すてきなママであるだけでなく、愛される一人の自立した女性として輝ける場と「社会参加の機会」の創造の支援をされています。そうして、ママの立場に立った様々な企画や事業を展開されています。
巽社長の創業の想い
子どもが生まれ専業主婦をしながら、育児や家族のために生きることは楽しかったです。でも、この子が二十歳になったとき、私はどうなっているのだろうと想像したとき、生き生きしている自分が見つかりませんでした。
そのときになって焦っても遅い。そう思い、育児も楽しみながらできることを考え、始めたのがベビーマッサージでした。
当時、ベビーマッサージは、一般的ではなく、500人のママたちが習いに来てくれました。そこで、ママたちが求めているのはベビーマッサージではなく、『社会との繋がり』だということに気がつきました。
会社の第一線で働いていた女性が、結婚や育児でキャリアを中断したり、断念してしまっているのを見て、こんな社会的資源を放っておくのはもったいないし、家事や育児など、マルチワークをこなす、ママという立場が低く扱われ過ぎていることにも憤りを感じました。
社会問題の解決のためなのに、どうしてNPOでもなく小規模事業主でもなく、株式会社を選んだのか?と聞かれますが、ママと社会を繋ぐには、株式会社の形が一番近道だと思ったからです。
自分で現金収入の道を持っていない全てのママたちが、月に三万円でも稼ぐことができたら、たった三万円でもその経済効果は大きなものになります。
それによって、社会の意識が大きく変わることでしょう。全ての人が働きやすく、充実した社会に生まれ変わるのは間違いありません。
マザープラスの会員数の増加は計画上振れ
関西でママ会員は資金調達時点で、約5,000人分の個人データを保持し、波及効果は約5万人にも達します。現在は8300人の会員となっております。(インタビュー当時)資金調達の事業計画では、7185人計画ですので、計画は上振れています。
また、マーケティング事業が堅調です。企業とのコラボをするマーケティング事業は、ママの声をお届けするところに、企業さまからのフィーをいただくビジネスモデルです。
主婦の考えを企業のマーケティングとコラボしていくものです。経験のある、お母さまの考えや価値は高いと考えています。
GDPの6割が主婦と言われるなか、『ママが財布を開ける瞬間の答えはママにある』と思います。企業もママの本当の声を大事に、価値のあるものだと考えているのだとおもいます。
ママのままごとではない。企業として認められるように
ファンディーノにより資金調達できたことで企業として認められる
今まで、ママのままごとと言われることが多かったのが事実です。
今回FUNDINNOを通して、151人の投資家の方々から応援していただくことが決まりました。そのことで周囲から『株式会社・企業として』認められるようになりました。それが、本当に嬉しいです。
また、FUNDINNOで資金調達した時に、リリースして3時間で資金が集まり、会社の仲間と号泣して喜びました。その後も、投資家さまからの応援のメッセージをいただくなど、温かい方々に見守られながら、頑張っています。
資金使途は広告とシステム開発費へ
創業して以来、今まで広告に費用をかけたことがなかったのです。
広告費をかけることが夢だったので、FUNDINNOを通して資金調達した資金で、初めて広告費を利用しました。すると、3日で1800人の会員登録者数が増えたのです。広告を出すというのは、こういうことなのかと感じました。他にも、営業人件費としてアルバイトを2名採用しています。
また、今後は、既存業務を効率化し売上を獲得していくためのマザープラス会員管理システム開発・改良などにも費用をかけていく予定です。
発達障害児童支援施設(キッズプラス)開所費用に関しては、フランチャイズの形で、国が定める利用料の範囲での開設になりますので、資金調達したキャッシュからは、資金は出ていません。
FUNDINNOでは財務・経営面が鍛えられた
FUNDINNOを通して資金調達してよかった点として、事業計画の書き方を学ぶことができましたし、財務面も鍛えられたとおもいます。
また、私たちが、IPOを目指し、社会的に認められるステージに立つことが大事なんだと感じています。
私たちがIPOをすることで、ママ達に希望を与えることができると思っております。本気で目指していますので、これからも投資家の皆さまには暖かく見守っていただけましたら嬉しいです。
※同社は『FUNDINNO(ファンディーノ)』において2017年12月19日に151名の投資家から22,875,000円の資金調達をしています。
※本レポートは対象となる企業の取材を通じて、情報提供を受けていますが本レポートに含まれる仮説や結論、その他すべてはアナリストの見解になります。また、本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資その他の行為を勧誘するものではありません。企業の発行する有価証券の価値を保証または承認するものではありません。
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