確定申告の流れや申告書の作成方法を解説

エンジェル税制を活用し、税制上の優遇措置を受けることにより節税ができます。しかし、優遇措置を受けるためには確定申告をする必要があります。

本ページでは、FUNDINNOでエンジェル税制対象企業へ投資した場合のエンジェル税制における確定申告について、全体の流れや申告書の作成方法などを解説します。

こんな方におすすめ

  • どのような手続きをしたらよいかわからない
  • 確定申告は行っているが、エンジェル税制の確定申告は初めて
  • 確定申告は税理士さんに任せているが、どのような情報を共有したらよいかわからない

簡単に概要を理解されたい方は、ぜひ動画をご覧ください。


確定申告とは

確定申告とは、1年間の所得に対する税金を自分で計算し、税務署へ申告・納税をする手続きを指します。
エンジェル税制において、優遇措置を受けるためには、投資額や譲渡所得に関する情報を申告し、税務署に対して所得税や住民税の計算を行う必要があります。


では、いつまでに確定申告を行う必要があるのでしょうか?

エンジェル税制を利用した確定申告の流れ

エンジェル税制の優遇措置を受けるには、投資した翌年の3月15日までに確定申告をする必要があります。

通常、年末調整で済ませている会社員のみなさんもエンジェル税制の適用を受けたいときは、確定申告をしなければいけないことを覚えておきましょう。

注意

  • 12月末までに株主になっている必要がありますので、11月頃までの投資金額がその年の確定申告におけるエンジェル税制の控除対象となりますのでご注意ください。

申告手順は3ステップあります。

  • 必要書類を用意する
  • 税務申告書を作成する
  • 確定申告を行う


STEP1:必要書類を用意する

確定申告の時期になったら、まずは、確定申告時に提出する5つの書類を準備します。
必要な書類は5種類です。

  • 確認書
  • 個人が一定の株主に該当しないことを確認した書類
  • 株式異動状況明細書
  • 投資契約書の写し
  • エンジェル税制の経済産業大臣認定書の写し

5種類もあって揃えるのが大変そうと思われる方も多いと思いますが、FUNDINNOで投資を行うと、毎年確定申告時期である2月頃に投資家マイページより書類をダウンロードすることができます。


  • 書類ダウンロードの方法:パターン1

  • 書類ダウンロードの方法:パターン2



STEP2:税務申告書を作成する

優遇措置Aを適用するのか優遇措置Bを適用するのかで作成する税務申告書の種類が異なります。

優遇措置A 優遇措置B
特定(新規)中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除の明細書
特定新規中小企業が発行した株式の取得に要した金額の寄付金控除額の計算証明書 株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書

●特定(新規)中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除の明細書

対象 ・優遇措置A
・優遇措置B どちらも
書類ダウンロード 国税庁ホームページ
※なお、こちらのURLから遷移するサイトはFUNDINNOが作成したサイトではございません。
必要枚数 申請する企業1社に対して1枚
(例)3社のベンチャー企業に投資をして、エンジェル税制の優遇を受けようとする場合、3枚分の書類の作成が必要となります。

1株5万円で2株投資した場合の「特定(新規)中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除の明細書」の書き方は、以下の通りです。

優遇措置Aと優遇措置Bでは一部、記入が異なる箇所があるのでご注意ください。



●特定(新規)中小会社が発行した株式の取得に要した金額の控除の明細書

対象 優遇措置Aのみ
書類ダウンロード 国税庁ホームページ
※なお、こちらのURLから遷移するサイトはFUNDINNOが作成したサイトではございません。
必要枚数 申請する企業3社に対して1枚
(例)4社のベンチャー企業に投資をして、エンジェル税制の優遇を受けようとする場合、2枚の書類の作成が必要となります。

1株5万円で2株投資した場合の「特定新規中小企業が発行した株式の取得に要した金額の寄付金控除額の計算証明書」の書き方は、以下の通りです。



なお、3社以上の企業に投資をしている場合は、以下のように記入ください。



●株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書

対象 優遇措置Bのみ
書類ダウンロード 国税庁ホームページ
※なお、こちらのURLから遷移するサイトはFUNDINNOが作成したサイトではございません。
必要枚数 申請する企業の数に関わらず1枚




STEP3:確定申告を行う

必要事項を記入した確定申告書類と共に、ステップ1・2で揃えた書類を添えて、管轄の税務署に提出し手続きは終了となります。

・・・ここで多くの方がe-Taxで確定申告ができるのか?と疑問に思っていると思います。

結論から申し上げると、エンジェル税制は現在e-Taxでの確定申告には網羅的に対応しておりません。

「全部用紙に書いて提出になるの?」「e-Tax使えないなら面倒だからやめようかな…」と思った方、ご安心ください。

申告はe-Taxで行い、エンジェル税制の確定申告で必要な明細書と添付書類のみを郵送する方法もあります。

優遇措置A・B(及びプレシード・シード特例)で申請画面が異なりますのでご注意ください。


■優遇措置Aの確定申告を行う場合

①確定申告書作成コーナーの「所得控除の入力」→「寄付金控除」を選択します。


②優遇措置A対象企業への投資した内容を記入します。


③最後に提出です。
e-Taxでは全ての書類を提出することはできないので、エンジェル税制の確定申告で必要な明細書と添付書類は別途郵送します。


■優遇措置B(及びプレシード・シード特例)の確定申告を行う場合

①確定申告書作成コーナーの「収入金額・所得金額入力」→「株式等の譲渡所得等」を選択します。


②画面の案内に従い、「1.配当所得の課税方法の選択」から適当なものを選択し、「2.株式等の売却・配当・利子等の入力」に入力します。


③「株式等の「取引明細」などの内容を入力する方」にて、「特定投資株式の取得に要した金額の控除の特例の適用がある。」を選択し「株式等の「取引明細」などの内容を入力する」のボタンをクリックします。


④優遇措置B(及びプレシード・シード特例)対象企業への投資した内容を記入します。


※以降の画面の「配当所得」「利子所得」「株式等の譲渡所得等」、「3.株式等の売却等について「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を手書き等で作成済みの方」については、必要に応じてご記入ください。



⑤最後に提出です。
e-Taxでは全ての書類を提出することはできないので、エンジェル税制の確定申告で必要な明細書と添付書類は別途郵送します。


みなさん、いかがでしょうか?

繰り返しになりますが、エンジェル税制の優遇措置を受けるには投資した翌年の3月15日までに確定申告をする必要があります。

余裕をもって準備しましょう。

ご注意

  • 本記載方法のご案内を参考にされたことにより、万一損害等が生じた場合に株式会社FUNDINNOは一切の責任を負いませんのでご了承ください。

  • また、本記載方法のご案内に関するご質問をお受けすることはできません。確定申告に関するお問い合わせは最寄りの税務署、税理士にお問い合わせください。

  • 当ページに記載されている内容は、令和5年3月31日以前の出資に関する確定申告手続きの内容となります。最新情報については、経済産業省HPをご確認ください。なお、こちらのURLから遷移するサイトはFUNDINNOが作成したサイトではございません。

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