FUNDINNO実施で“顧客”が“投資家”に

「応援される会社は必ず成長する」VCの評価軸も変えた、「熱狂」を可視化するコミュニティラウンド戦略

企業名 Carstay株式会社
設立年 2018年
代表者 宮下 晃樹
事業内容 キャンピングカーと車中泊スポットのシェアサービス「Carstay」の運営。キャンピングカーの自社ブランド「SAny.」等を展開
過去の資金調達 大手CVCや上場企業、著名エンジェル投資家が出資
ウェブサイト https://carstay.jp/ja/
(遷移先はFUNDINNO外部サイトです)
シード
ステージ
アーリー
ステージ
ミドル
ステージ
レイター
ステージ
利用前の
課題
  • 新規事業の立ち上げにスピーディーな資金充足が必要
  • 金融機関やVCも成長性の評価が難しく資金調達に苦戦
  • 事業発展に向けた熱量の高いファンコミュニティ拡大
利用後の
成果
  • 「期待を上回るスピード感」で想定以上の資金調達を実現
  • ファン層が拡大。ジャパンモビリティショーへの出展も実現
  • コミュニティの熱量が評価されVCから資金調達に成功

立ち上げ当初で資金調達に苦戦した「新規事業」

─ 御社の事業内容を教えてください。

宮下弊社は「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」というミッションを掲げ、国内最大級の新しい旅と暮らしのライフスタイル「バンライフ」に関する事業を展開する「MaaS(Mobility as a Service)」のスタートアップ企業です。キャンピングカーのシェアリングや車中泊スポットの検索・予約が可能なプラットフォーム「Carstay」事業、自社ガレージを拠点に独自ブランドのキャンピングカー製造を手掛ける「Mobi Lab.」事業を相互に連携させることで「バンライフ」という新しい文化・市場を作り出しています。

Carstayのサービス概要
※1 2025年12月時点

─ 過去にFUNDINNOでは2度資金調達を実施されました。最初に活用された際には、どのような課題を抱えておらましたか?

宮下新規事業の製造事業を立ち上げるために資金調達活動を行っていたのですが、新規事業のトラクションがまだない時期で、金融機関様やVC様からは目指していた金額の資金調達が難しいという状況でした。そのような中でFUNDINNOのことを知りました。

─ 株式投資型クラウドファンディングに対して、率直にどのような不安や懸念がありましたか?

宮下過去にクラウドファンディングを実施したことがあり、基本的には前向きな印象でした。ただ、海外では多くの企業が大規模な資金調達に成功している仕組みであることは調べると分かりましたが、私自身の身近に実施した企業がいるわけでもなく、「株式投資」のクラウドファンディングはイメージがあまり湧かなかったこともあり、「期待4、不安6」という想いでした。当時の株主様もVC様や事業会社様、エンジェル投資家様中心で十数名程だったので、「株主がいきなり100人、200人になったらどうなるのだろう」という不安がありました。

Carstay株式会社 代表取締役

株主数増加の懸念を払拭。ユーザーを巻き込む「コミュニティラウンド」実施へ

─ FUNDINNOを利用しようと決断した決め手は何ですか?

宮下FUNDINNOの担当の方に、弊社の課題や不安を包み隠さずお話した際に、「Carstayのような企業様のためのFUNDINNOなので是非やりましょう」と力強く言っていただけたことです。同じ船に乗っていただけるような印象を持ちました。おかげさまで無事に成功できたと感じています。

─ 率直に、既存の株主様や周囲からの反対意見はありませんでしたか?

宮下基本的には。株主の皆さまから「是非取り組んでみると良いのではないか」と前向きなお言葉をいただき、かなり早い段階で意思決定ができました。勿論、株主が増えるとどうなるのか、といった点に対しては株主の皆さまから確認が入りました。その際も、FUNDINNOの担当の方が包み隠さずお話してくださり、弊社の株主様向けに追加で資料まで用意していただきました。おかげさまで株主様にも安心していただくことができ、実施に踏み切りました

─ 最終的な決断を後押ししたポイントを教えてください。

宮下実は以前、サービスをご愛顧いただいているユーザー様から「出資したい」というお言葉をいただいたことがありました。当時、色々調べてみると、海外では「コミュニティラウンド」という資金調達の方法が浸透していることが分かりましたが、どのように取り組むか、イメージがつきませんでした。コミュニティラウンドはユーザー様に資本参画をしていただくものであり、そのためには「発行会社としての信用」と「明瞭な説明」が不可欠です。FUNDINNOでは、投資家様の目線でも発行会社の目線でも、すべて包み隠さずホームページに必要な事項が記載されており、非常に分かりやすいと感じました。「サービスユーザー様にも案内がしやすい」と感じたのが、最終的な決め手と言えます。

コミュニティラウンドを実施した海外企業の成功事例
※1 B社発表より。株主数は2021年時点。売上は2025年時点
※2 M社発表より。情報は2021年時点

「スタートアップは“スピードが命”。常に期待を上回るスピード感で伴走してくれました」

─ 準備プロセスでFUNDINNOのサポートを通じて感じた価値は何ですか?

宮下率直に感じたのは、FUNDINNOの皆さんがとても働いてくださるということです。私たちが「このタイミングで募集したい」という無理に思えるスケジュールをご相談しても、すぐにスケジュールを組んで事業計画の数値を見ていただいたり、素材を送ればすごく綺麗なページが出来上がったり。スタートアップはスピードが命です。その中でも常に期待を上回るスピード感で伴走いただけたのは心強かったです。勿論、ただ速いだけでなく、丁寧な確認や対応でとても有り難いと感じました。

FUNDINNOのプロジェクトページ作成の様子

─ プロジェクトページ作成や審査資料確認など、FUNDINNOからの依頼事項も多かったと思います。大変だったことはありませんか?

宮下必要な書類を揃えてFUNDINNOに渡せばすぐに対応してもらえたこと、そしてサポートも手厚かったので、大変なことは全くなかったです。むしろプロジェクトページについては、会社の数値や今後の方向性も含め、あれだけ会社のことが定性的にも定量的にも、そして良いことだけでなくリスクに至るまで、ギュッと1枚に纏まったページは過去になかったので、改めて「自分の会社がどういう存在で、どういうことを目指すか」ということを俯瞰して見ることができたのは、大きな学びでした。これは私だけでなく、他の経営陣、従業員も同じ想いです。

FUNDINNO実施で初期顧客が誕生-「赤裸々なプロジェクトページが“信用”を生みました」

─ 2度の実施では、それぞれ3,000万円以上の資金を調達されました。率直な感想はいかがですか?

宮下これまで実施してきたVC様や事業会社様からの出資と同じ規模の3,000万円超というとても有り難いお金を、2度も調達させていただけました。延べ371名もの方から応援をいただき、背筋が伸びる思いです。

Carstayの自社ブランドキャンピングカー

─ PRやマーケティング面での効果はありましたか?

宮下FUNDINNOのページを見てCarstayを知っていただいたお客様が沢山いました。一番印象的だったのは、ページを読んで自社ブランドのキャンピングカーを購入いただいた方がいらっしゃったことです。こちらのお客様は「キャンピングカーが欲しい。でも高いし、よく分からないベンチャーから購入するのは不安だ」と感じておられたようです。そこで会社名を検索したときにFUNDINNOのページが出てきて、私や経営陣の顔、会社のビジョン、財務面に至るまで豊富な情報が載っていることもあり、「この会社なら安心だ」と購入を決断されたようです。弊社の新規事業にとって大切な初期のお客様にもなりましたし、非常に有り難かったです。

「インベスタマー」の増加がコミュニティの熱量を可視化。VCから資金調達も成功

─ 371名もの新株予約権者様が誕生されました。「コミュニティラウンド」を実施した価値をどう捉えていますか?

宮下募集中、想像以上に多くのサービス利用者様から「投資しました」「これからもサービスを使います」とご連絡をいただきました。今回の募集をきっかけに、カスタマー(顧客)であると同時にインベスター(投資家)でもある「インベスタマー」として同じ船に乗っていただけたことは、非常に大きいと感じています。サービス上の取引、つまりキャンピングカーを借りる・貸す・購入するというだけでなく、Carstayという会社の未来を応援いただけることになりました。オーナー様からも「もっとこうした方がいいんじゃないか」という事業成長に向けたポジティブな意見が以前よりもかなり集まるようになりました。

─ 「コミュニティラウンド」の象徴的な事例だと思います。

宮下元々FUNDINNOに登録されていた投資家様からのご出資も非常に多くいただきました。そして、実際にその多くの方々が、弊社のサービスをご利用いただいています。元々のユーザー様が投資家様としてさらに応援いただくことでコミュニティの熱量が高まっただけでなく、これまで出会わなかった投資家様が新たにユーザー様になっていただけたことで、コミュニティそのものが拡大する結果となりました。弊社にとっても、イメージしていた以上に理想的な「コミュニティラウンド」を実施することができたと考えています。

コミュニティラウンド

─ 募集の結果について、既存株主の方々はどのような反応を示されましたか?

宮下「FUNDINNOで資金調達をして良かったね」と言っていただきました。私たちのビジネスの基盤には、やはりコミュニティの強さがあります。ムーブメントを共に作ってくださる仲間は大切であり、その存在や熱量が可視化されたことに対して「今後の事業成長や資金調達にもきっとプラスに働く」と力強い言葉を掛けていただきました。事実、まさにそのような点が高く評価され、直近で新規のVC様から約5,000万円の資金調達にも成功しました。「株主や新株予約権者が多いとVCや金融機関から資金調達がしにくくなる」という話を耳にしたことがありますが、全くそのようなことはなく、むしろ「371名もの人が応援してくれているサービスって絶対成長するよね」とポジティブに受け止めていただきました。PRやマーケティングだけでなく、ファイナンスの面でもFUNDINNOを実施した効果を感じています。

FUNDINNOで得た「プチ上場体験」。ステークホルダーを意識し、より強い組織へ

─ 従業員の方々の意識に何か変化はありましたか?

宮下FUNDINNOでの募集は「プチ上場体験」とも言えます。これは多くの会社で共通することだと思いますが、既存の株主様とのコミュニケーションは代表である私や経営陣が対応することがほとんどで、なかなか従業員が「株主」を意識する機会は多くないと思います。ユーザー様や顔の見える周囲の方々も多数応援してくださったこともあり、「皆さまにリターンを出すため、売上を伸ばし、利益を生み出していかなければならない。そしてそれは自分たちの給料を上げることにもつながる」という、株式会社の原理原則や構造を理解し、意識する機会になりました。また、新規事業を立ち上げる苦しい時期ではありましたが、FUNDINNOでの募集が上手くいったおかげで、互いに鼓舞しながら前を向いて進んでこられたと考えています。

ジャパンモビリティショーへの出展の様子

─ 前回FUNDINNOで資金調達をしてから約1年が経過しました。組織力も一段と高まった中で過ごされてきた、この期間のハイライトを教えてください。

宮下サービスの利用者様も増加しており、事業は順調に成長中です。直近では、日本最大級の自動車の展示会である「ジャパンモビリティショー」に出展をさせていただきました。FUNDINNOでの募集時に掲げていた、日本初となる自社開発のEVキャンピングカー「moonn.」の商品化を実現でき、お客様にいつでも購入していただけるような状態になったことで、展示会への出展が実現しました。反響がすさまじく、東京だけではなく、名古屋や福岡、札幌など全国にも呼んでいただけるようになっています。展示会には、FUNDINNOで出資していただいた方々も足を運んでくださり、皆さまからいただいた資金で実現できたことに改めて感慨深い気持ちになりました。

新株予約権者管理も「想像の10分の1ほどの時間と労力」。むしろ数が多いことが「自信」につながる

─ 当初、株主が増えることに不安をお持ちでした。結果として、371名もの方々が新株予約権者になっています。何か大変なことはないですか?

宮下株主様・新株予約権者様の管理には、FUNDINNOが提供している「FUNDOOR」を活用しています。良いシステムだと感じており、最大限丁寧に対応させていただいているつもりですが、それでも想像の10分の1ほどの時間と労力です。毎月のIR配信についても使いやすいシステムであり、新株予約権者様の登録情報が変更された際にもボタンを押していけばすべて反映されるような仕組みになっており、有り難いです。大変なことはなく、新株予約権者様の数は私たちにとって「自信」になっています。

─ FUNDINNOからは毎月IRを配信していただくようご依頼しておりますが、IRについてはどのようにお考えですか?

宮下コミュニティラウンドとして資金調達を実施させていただいたこともあり、毎月のIR配信はむしろポジティブなものと感じています。実はFUNDINNOでの募集の際には、私自身が新卒時代からお世話になっている、公認会計士の大先輩にも応援投資していただきました。同じように、弊社の従業員が日頃お世話になっている方々、そして、ユーザーの皆さまにも応援していただいています。だからこそ、生半可な気持ちでは対応できないですし、責任感が一層生まれます。皆さまに良い報告を出したい、と思いながら日々経営ができており、IRがあるからこそ頑張れているという面もあります。

Carstay株式会社 代表取締役

市場を作る企業こそ「仲間集め」が必要-「コミュニティラウンドの素晴らしさを実感してほしいです」

─ 新しい市場を作っていくCarstay様のビジョンと、未上場段階から多くの個人投資家様を巻き込むことの関係について、お考えをお聞かせください。

宮下大きな親和性を感じています。市場をつくり、広げるには、その前提となるカルチャーや文化を作ることが大事で、これは時間がかかるものです。普通にやると、スタートアップの時間軸とは合いません。その時、経済合理性が一致するという点で、株主様や新株予約権者様が「インベスタマー」として経営に入っていただくことは非常にメリットがあります。同じ船に乗って共に未来を作っていく仲間という形で応援いただけるので、より高みを目指して挑戦ができる後ろ盾になります。マーケットプレイスを作っていく企業として、「インベスタマー」の存在は、とても有難いと感じています。

─ 最後に、FUNDINNOを検討している企業様へ、メッセージをいただけますでしょうか?

宮下私たちのようにtoCのサービスを展開していたり、これから新商品の発売を予定しているスタートアップは相性が良いと感じています。「インベスタマー」の皆さまが会社を応援いただける機会は、例えば新しいプロダクトの発売前に評価をもらうなど、事業へのフィードバックサイクルにも繋がります。何か迷う暇があるなら、ぜひ一度気軽にFUNDINNOの話を聞いてみた方が良いと思います。コミュニティの熱量が「可視化」され、スタートアップにも「信用」が得られる「コミュニティラウンド」の素晴らしさを、ぜひ多くのスタートアップに実感してほしいです。

Carstay株式会社

FUNDINNO 編集後記

【コミュニティ・エコノミーの実践】「株主や新株予約権者が多いと不利」を覆す市場創造型スタートアップ

Carstay様の事例は、単なる資金集めではなく、「コミュニティラウンド」という戦略的な位置づけで資金調達を推進された点に特徴があります。

欧米で浸透する「コミュニティラウンド」は、日本でも「プロセスエコノミー」の潮流と合致し、共感によるコミュニティ構築が企業の成長に不可欠となってきています。FUNDINNOは、この潮流にマッチする資金調達プラットフォームとして機能します。

2度のFUNDINNO活用により、Carstay様は以下の3つの強固な資産を獲得されました。

①市場からのフィードバック:サービスユーザーが「インベスタマー」となり、新株予約権者という立場で質の高い意見を直接提供。

②顧客・投資家からの信用:透明性の高い資金調達により、高額製品の初期顧客を獲得。さらに、「多くの応援者がいる」という信頼を得て、VCからの追加資金調達にも成功。

③上場へのマインドセット:371名の新株予約権者誕生は、経営陣や従業員にとって「上場後の株主とのコミュニケーション」のプレ経験となり、組織のエンゲージメントを高め、必要な意識を育む契機に。

Carstay様の事例は、特に新市場の創造やコミュニティを重視するスタートアップに対し、FUNDINNOが資金調達と同時に、世界観を浸透させるエンジンとなり、「より高みを目指す挑戦」を可能にする精神的・構造的な後ろ盾となることを示しています。宮下様のお言葉にある通り、「コミュニティラウンド」に関心のある企業様は、ぜひお気軽にFUNDINNOにお問い合わせをいただければと思います。

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